禿山さん(19):アララギ第4巻第1号

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アララギ第4巻第1号

雑詠
          湯禿山

枯尾花風もさやらずおく霜のしろきがうへにけだものゝの跡

白菊の香にしむ心うつそみのちまたのどよみしばし和めり

朝戸出のはざま山路霜さむみ肌泌むるかぜにはなひるしばしば

蟹自物おのが甲らに似する穴のあなにみにくき言の搆へよ

時雨雲中空はしるたにたに(繰り返しの「く」)に漏れ來る眞日の力こもれり

くだちゆく河の夜音の遠音にも人のおよづれ聞かむと思へや

いかし山朝ごとみらく信濃らに生(あ)れたるをしも幸と思はずや

天雲のそぎへの極み大君のうら安の國とし新たなり

むしはめる齒にすむ柿のいたみにもゆく秋おぼえうたゝ寒しも

そよろ渡る風にはらはら(繰り返しの「く」)柿の葉のちる音にこもり冬の來らしも


課題 山
          里靜 選

          湯禿山

げんげん(繰り返しの「く」)の野辺にねころび遠向ふ嶽の乗鞍みれどあかぬかも

まなかひに しき立つ淺間嶺のもゆるを見つゝ若き日おもふ

そゝり立つ高嶺の雪に夕映えて國内くまなく黄昏にけり

☆☆☆

P18〜「禿山曰」で他者の評あり
P38−39 卓君追悼会の記事(堀内卓)

☆☆☆

日本サッカーも東北楽天も逆転負けか…。

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このページは、raizoが2014年6月15日に書いたブログ記事です。

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