京都で堀部篤史さんが営む書店「誠光社」から出版された、「書をステディ町へレディゴー 」を読了。雑誌「CDジャーナル」誌上での連載などをまとめたもの。
『意味はないけど滋味はある、笑えて学べて役立たない、「ロック漫筆」の集大成。』という帯文ですが…
元の雑誌は一度も読んだことはなく、あとがきが夏葉社の島田潤一郎さんだということで手にした本です。
が、実は著者と世代が割と近いので、音楽や映画の趣味は多少違えど、時代感覚は近いものがあり、どこか共感しながら読めました。
「漫筆」ですから、面白いことを書くこと前提のようなエッセイなのですが、内心「クスっ」としながら淡々と進み、時に声を出して笑ってしまうというこの感覚は、いしいひさいちのコミックスを読んでいるときの感覚と似ています。ちなみにこれは安井さんの文章に対しての感想です。辻井さんの漫画はまた別に面白い。
そしてこの本の場合は、情報量が多いのも特徴。本のこと、音楽のこと、映画のこと…固有名詞がたくさん出てきました。読み始めると意外とボリュームありです。でもまあ帯文の通り、学べるけれど役に立たないというのも納得でございました。でもそういう読書もあって良いかと。
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