大阿久佳乃「のどがかわいた」(岬書店):自分の思いを表現する才能。

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のどがかわいた夏葉社の島田さんの別レーベル、岬書店からの出版第2弾は、大阿久佳乃さんの「のどがかわいた」。京都の古書店、善行堂さんとの交流がきっかけて生まれたフリーペーパー「詩ぃちゃん」をまとめ、さらに書き下ろしを加えた本です。装画のモノ・ホーミーさんの絵の雰囲気も、装丁もかわいらしい!


「詩、読みますか?」というフレーズから始まります。「詩ぃちゃん」の文からは、もっと多くの人に「詩の世界」を覗いてみて欲しいという気持ちが伝わってきます。詩の楽しみ方、味わい方、好きな詩人や詩文…大阿久さんにやさしくガイドしてもらうという面もあるけれど、詩についての大阿久さん論考とも言える表現に驚かされました。


しかも、詩の話は序章であって、その論考は、自分自身のこれまでの体験へ移っていきます。自分のこと、学校のこと、友達のこと、家族のこと、詩のこと、そして本のこと。17歳から19歳にかけての間に書いたものだそうですが、とにかくそれがまたしっかりした文なので、もうこんなブログで駄文を並べている自分が恥ずかしくなるぐらいなのでした。

自分の思いを表現するために、こうやって文章にできるというのは才能ですね。すばらしいなぁ。まだまだお若い若干20歳。これからもなんらかの形で、表現し続けてくださいね。楽しみにしています。

それにしても、善行堂の山本善行さんから、おすすめ本をたくさん紹介してもらえるなんて、なんともうらやましいなぁ…と思いました。はい。

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このページは、raizoが2020年3月23日に書いたブログ記事です。

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