2020年、今年の3冊。自然科学色強め。

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毎年恒例今年の私の3冊はこちらでございます。

絵本作家である著者の甲斐さんの観察ぶりもさすがでしたが、それ以上に、甲斐さん、アシナガバチ、そして「おかあ」との交流がとても良かった。ハチの話も面白かったし。あまり話題になっていないのが残念です。

甲斐信枝「あしなが蜂と暮らした夏」:ハチとの一夏を一緒に過ごした気持ちになりました。 - now and then

買ってから積ん読にしていたのですが、一念発起して読んでみたらエラく面白かった。評伝というジャンルがそもそも好きなのですが、とうようさんと自分の音楽の音楽歴が若干クロスしていたということもあるのかもしれません。とうようさんって怖そうだなと食わず嫌いでしたが、あらためて日本の音楽界に大きな影響を与えた人だったのだなと感心したのでした。

田中勝則「中村とうよう 音楽評論家の時代」600ページ近くでも苦にならず。 - now and then

これは多少評判を聞いていて読んだもの。比較的最近起きた本当の話だというのがなによりびっくり。鳥の絶滅種という自然科学的側面、そこまでにいたる原因となった人間の身勝手な趣味、そして行きすぎたマニア達と金(かね)。博物館と標本の意義...などなど、いろんな角度で面白さが発揮されていた気がしました。

カーク・ウォレス・ジョンソン「大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件」:マニアの世界に驚愕。 - now and then

あいかわらず小説色全く無しですね。今年前半は庄野潤三を立て続けに読んでいたのですが、遠い昔のような気がしてきました。

今年私が一番人に勧めたのはこちらかな...

大阿久佳乃「のどがかわいた」(岬書店):自分の思いを表現する才能。 - now and then

来年はもっとゆっくりたくさん本が読みたいです。

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このページは、raizoが2020年12月29日に書いたブログ記事です。

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