石巻学ジョッキー Vol.3:吉増さんの朗読も飛び出して…

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昨夜は、ご近所のライブハウスLa Strada(ラ・ストラーダ)さんで行われた、石巻学ジョッキーVol.3に参加してきました。「石巻学」という雑誌5号と6号の発売記念イベントです。今回は前半のゲストコーナーの感想を。

特別ゲストは、詩人の吉増剛造さん。吉増さんは「石巻学」のVol.5の表紙&巻頭インタビューで登場されています。2019年のReborn Art Festivalへの参加をきっかけに、定期的に石巻に通われていて、まちなかでお見かけすることもしばしば。

本来ならば5号が発売された昨年予定されていたようですが、コロナ禍で6号発売のタイミングでの開催となりました。


こちらは主催の大島幹雄さんのブログでの紹介。
石巻学ジョッキーはすごかった - デラシネ日誌

配信のアーカイブもありまして、11月30日まででしたら有料でご覧いただけます。

石巻学ジョッキーVol.3 吉増剛造さんをお招きして | Peatix

吉増さんのトーク、終始楽しく拝聴しました。石巻学6号のご感想(加藤九祚さんの話、高橋英吉の話…など)、5号の文学特集の坂口安吾の話、宮澤賢治が初めて海を見たという日和山(たいへんな思いをして登りましたよ…とチラリ)の話。

仙台から石巻に来るための仙石線、最初は1時間半が長かったのに、今は30分くらいに感じる話。大塚〜東名の間の奥松島の車窓が気に入ったご様子。私もあそこは好きなのだけれど、震災前のもっと長くて堤防にじゃまされない海岸線沿いの車窓を見ていただきたかったなぁ。

レンタカーを借りて鮎川のホテルに通いながら、次々と完成していくたくさんの浜の巨大堤防を見てきたこと。そして日本一の小津安二郎の映画「東京物語」の中で、老夫婦が熱海の堤防に座り、息子夫婦との外出が中止になり、孫と一緒に荒川(だったかな)の土手でぶらぶらするシーンをして、堤防は行くあてのない者が行く場所ではないかという新説まで。

そしてあたらしく刊行されたばかりの(ご本人曰く、最後の)詩集「Voix」のこと。吉増さんも会心の出来に仕上がったようです。

最後はうちから一番近い踏切、小川町踏切からインスピレーションを得て作られた詩の朗読。これがすごかった。内臓の奥の方から出てくる声のようなもの。こんなの初めてという方が多かった(と思う)ので、みなさん生で聞いて度肝を抜かれていたのでは。私もそうですが。SLASH!これにつきます。こうなると小川町踏切が異次元空間になったような気がします。

その後、吉増さんのYouTubeチャンネル(吉増剛造 gozo's DOMUS - YouTube)で、くだんの小川町踏切の映像や、日和山に登った時の映像を拝見しましたが、ビデオカメラを回しながら日和山へ向かう階段を登り始めたところで、これまでのゆったりペースのナレーションから急に「けっこう大変だコリャ」とポロリと本音が出たところでクスっとさせられました。おちゃめですね。

会場では新しい詩集「Voix」も先行販売していましたが、部数が限られていたので遠慮してまた後日入手するつもりです。楽しみ。

新しい詩集については(難解ですが)こちらでご自身が発表されています。

日本の古本屋 / 詩集の芯に、イ(i)の樹木(き)の君が立って来ていた

吉増さんがトークの中であげていた、私の3冊的な本はこちら。(…だったかと。自分用メモ)

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このページは、raizoが2021年10月26日に書いたブログ記事です。

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