新オープン、阿武隈書房仙台店は広々した店内で今後が楽しみ!

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阿武隈書房仙台店この2日間悩まされていた低気圧頭痛も治まり、所用のある家人と一緒にJRで仙台へ。今回の目的地は11/26にオープンしたばかりの古本屋さん、阿武隈書房仙台店なのである。


仙台駅西口から名掛丁のアーケードを通り抜け、愛宕上杉通に出たら右に進み、広瀬通を渡り、銀杏並木のある通りをずんずん進むと、右手のビルの中二階に明るいガラス張りの店舗に到着。1階ではあるのだが、脇の階段を上って店内へ。路面ではないため、外の均一棚的なものは全く無い。中に入ると古本屋としては珍しく店内は広々しており、すぐ目の前にLPレコードの入ったボックス、そして入口から入った正面の壁は大きな絵本コーナーになっており、右手には子どももゆっくり本が選べそうなスペースもある。入ってすぐの棚には「この棚300円以下」という棚が1つあり、これが均一棚的役割を果たしているらしい。レジカウンターにはご婦人がおり、若い男子店員2人があちこちの棚にせっせと本を補充している。左には広いレジカウンターがあり、その前は文庫棚。片面は主に岩波文庫がずらり、もう片面は、ちくま文庫、講談社学術文庫などしっかり系の文庫が並ぶ。その向かいの壁に沿った棚はつかみの棚といったところなのか、さまざまな本が並び、天井近くには全集も積まれている。奥に進むと、合板で作られた棚が並び、詩歌・俳句、映画(とくにヤクザ系多し)、音楽、アート、日本文学、宮沢賢治、歴史、戦争、思想・哲学、宗教、郷土、理系本、マンガはサブカル的なものが少し。黒い本は少ない。全体的に固めで文学色が意外と薄いか?棚はまだ空いているところも多く、これからの棚の変化が大変楽しみである。

戦利品その1その中から、古い「かがくのとも」(福音館)3冊、佐藤雄一「ふるさと散歩みち」(石巻市内の文化財の紹介本で、夏に初めてお会いした実家近く在住の郷土史家の自費出版)、新井裕「とんぼの不思議」(どうぶつ社)、鶴見和子「南方熊楠」(講談社学術文庫)などを購入。「とんぼの不思議」は丸善出版の復刻版を持っているが、このどうぶつ社版はスリップもついていて美品(どうぶつ社倒産時のもの?)だったので確保する。

戦利品その2「かがくのとも」は、それぞれが当時のその道の専門家が監修している。「いしがめ」は水族館の館長も務めた内田至監修。甲斐信枝「こがねぐも」は、クモ学の大御所、八木沼健夫監修!しかも、甲斐さんらしく、こがねぐもを飼育して観察した記録であり、最後はこがねぐもの子どもたち2000匹が風に乗って散っていくという、クモ好きにはたまらない感動のフィナーレ。

うれしい付録そして三芳悌吉 文・絵「オオサンショウウオ」に至っては、大人向けの折込付録もちゃんとついており、小原二郎先生のオオサンショウウオについての科学的解説や、元日本野鳥の会の会長高野伸二氏と動物画家の薮内正幸氏の対談も収録されていて、本編以上の充実ぶりである!実はイービーンズの古本まつりも寄るつもりが、入れ替え作業日で休みという不運もあったのだが、古本的に大満足の結果であった。阿武隈さん、また行きます!


(本日は古ツアさん風にまとめてみました。)

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