現代詩手帖2022年3月号 吉増剛造2022:私にとって今やロックスターみたいな。

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現代詩手帖!巻頭の詩を読んだだけでも、これ買って良かったと思いました。おおおーっという感じです。

今年の1月22日に早稲田大学で行われた「オンラインシンポジウム「吉増剛造の詩業ー世界文学の中のGozo Yoshimasu」の講演内容をまとめたもので、くだんの詩は、その時に朗読されたものでした。(聴きたかった〜)


いまや私にとって吉増さんはロックスターみたいな人で、この特集号に出てくる皆さんの思索には、にわか読者の私は全くついていけないけれど、なにがなんやらわからなくても、吉増さんかっこいいです!(わーすげー)という心持ちです。

昨年末発売された最後の詩集「Voix」と、「詩とは何か」の2冊について、ここでもみなさんが話題にしています。どちらもそこかしこに石巻にまつわる言葉がでてきますし、吉増さんの講演の中にも出てきます。

そのことについての受け止め方が、「被災地への関わり」の部分に注目する外の人と、石巻の側からでは違って感じられるように思いました。昨年末の石巻でのイベントでの地元の皆さんの反応しかり。吉増さんの朗読を聴いて、なぜかニコニコしてしまう。

吉増さんが、参加されたReborn Art Festivalのあとも、このコロナ禍の中でも、石巻に1人で(しかもスポンサー無しで)通いつづけているということに、石巻に住むものとして驚きと感謝(市から表彰されてもいいのに…ぐらいに思ってますよ、私は)という気持ちもあります。外の方で他にそういう方はあまり思いつかないです…特に最近は。

しかも、気がつくと普通にカフェで思索していたり、まちを歩いていたり、レンタカーを運転していたり…。年明けに石巻でお会いしてお話させていただいたときも、これから石巻線に乗って渡波に行くとおっしゃっていました。渡波の駅で降りて、そのあとどうされたのかなぁ。

吉増さんの過去の詩も読みましたが、難しくてよくわからないけれど、地名がたくさんでてくるところが印章に残っていました。

Voixでもそうでしたが、今回の巻頭の詩でも地名がたくさんでてきます。石巻、小川町、日和山、本塩釜、渡波…地名は少なくとも江戸時代くらいからずっとあって変わらないもの。3.11というよりは、もっともっと過去からつながっている「何か」と、吉増さんが今の石巻で体験した諸々が、言葉としてドッと湧き出ているようなイメージを持ちました。

最初に「怪物君」を読んだときは、単純に何だコレ?だけれどなんだかスゴイという素人的感想だったのですが、最近は、励まされるとか気合いを入れられたとかそういう単純なものではないのですが、なぜわからないけれど、こう言葉にガツンガツンとやられています。

やっぱり地名が石巻人に響くのかもしれないなぁ。
(腹の底から湧き上がる)slash!

というわけで、今回の現代詩手帖、小川町踏切から渡波、そして「紙」への展開含め、絶対保存版です!

GOZOショックの2冊。 - now and then

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