たくさんのふしぎ2022年6月号 舘野鴻「うんこ虫を追え」:子どもの本の域を越えている〜

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驚異の細密画で昆虫の生態を描く絵本作家、舘野鴻さん。とにかく自ら時間をかけて徹底的に生態を観察、時には飼育した上で描く生態画絵本は感動ものです。

その舘野が登場した今月の「たくさんのふしぎ」は、なんと私の大好きなうんこ虫=糞虫でございます。主役は「オオセンチコガネ」。わーい!


今回のお話は、オオセンチコガネの卵から成虫までのくらしを探る、舘野さんご自身のお話でもあり、時にはマンガチックにその探求の様子が描かれています。

字も多いのですが、あれこれ試行錯誤して生態を卵を産ませたり、幼虫を育てたり…時には自分の「糞」=オレフンまで使っていろいろ実験する様子が、読んでいてもワクワクして楽しい。

オオセンチコガネの一生については、実はちゃんと調べた人はいないので、わからないことだらけなのです。この21世紀ででも。それを探ろうとする舘野さんの情熱に感動しました。きっとこれまでの絵本の完成に至るまでも、この本に描かれているような実験や探求があったんだろうなぁ。

まだ実験は続くようですが、この結果がまた新しい絵本の誕生につながるのかと思われますので、今からとても楽しみです。

とにかくこれはもう子どもの本の域を越えています。生きものの好きな方には強力にオススメです。ぜひ!

舘野さんの野外観察の様子を取材するYoutubeチャンネル!

12年前、私が奈良にオオセンチコガネを見に行った時のこと…あれは楽しかったなぁ。
ふんちゅう記(9)奈良編。 - now and then

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