スティーブ・ブルサッテ『恐竜の世界史』:やっぱり理系ノンフィクションは楽しい

| コメント(0)
3年ほど積ん読の山に入っていたものを引っ張り出して読みました。2019年発行の本で「気鋭の若手恐竜学者によるサイエンスライティングの傑作」というふれこみでした。当時の最新の恐竜研究が反映されています。


これまでの恐竜研究、恐竜化石発掘の歴史、近年の新種の発見による新しい学説が、著者自身の恐竜学との関わりに触れながら、盛りだくさんに入っていて、久しぶりにわくわくして読みました。

正直言って恐竜には詳しくはないので、出てくる恐竜は有名なもの以外はチンプンカンプン。化石写真はありますが図版は少ないので、たくさん出てくる恐竜をイメージするのが難しかったけれど、それでも化石研究者、恐竜(化石)ハンターたちの奮闘ぶりだけでも面白い。

近年の常識になりつつある、鳥の祖先が恐竜という説も、わかりやすく解説されていてなるほどと思いましたし、最近の恐竜CGにカラフルな羽毛が生えている理由もよくわかりました。

この本が出版されてからも、新しい発見がいろいろあったはずで、先日も恐竜絶滅についての新説がニュースになっていました。いままではなんとなく流していたけれど、それもがぜんまじめに聞いたり。やっぱり新しいことを知るのは楽しいですね。これもまた読書の楽しみの1つだとしみじみ思いました。

コメントする

アーカイブ

子規の一句

花一つ一つ虻もつ葵かな

くものす洞広告

このブログ記事について

このページは、raizoが2023年4月20日に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「春の仙台古本遠征。」です。

次のブログ記事は「島田潤一郎『電車の中で本を読む』(青春出版社):残りの読書人生を想う。」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。