島田潤一郎『電車の中で本を読む』(青春出版社):残りの読書人生を想う。

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4月末は毎度おなじみ夏葉社関連の本が立て続けに出版されて、まだ読むほうが追いついてません。まずは夏葉社代表島田さんの読書エッセイ『電車の中で本を読む』を読了。

前書きで、島田さんが電車通勤時に本を読むことにしている…という話で始まります。私も思い返せば、電車通勤時にたくさん本を読みました。行きは新聞を読み、新聞を読み終わったら本。帰りは本の続きを読みます。

私は首都圏で通勤しながらも、ラッシュとは逆方向に通勤していたため、比較的電車も空いていて、帰りは座れてしまうのですが、座って本を読むと必ず眠ってしまう。それがイヤなので、席が空いていてもずっと立っていました。それぐらい本が読みたかった。そんなことを思い出しながら読み始めました。


高知のメディアに連載されていた、本と読書にまつわるエッセイがまとめられています。本を読む習慣の無い人に向けて書いたのだそうで、そのせいか堅苦しくなく、やさしい語り口。元々の本読みでも楽しく読ませていただきました。

これまでのご自身の読書人生のこと、本を読んで思ったこと、本の仕事のこと、お子さんたちと本、本から得てきたもの…そして一緒に本もたくさん紹介されていて、その中に読んだ本があるとうれしいし、読んでいない本が出てくると読みたくなり、それぞれに添えられたエピソードも楽しく、一気読みししてしまいました。

最後に『電車を利用しない生活のなかで、たくさん本を読む人に出会うと、こころから「すごいなあ!」と思うのです。』とありました。ほんとそうです。私も電車を利用しなくなってから6年。本を読むと眠くなるという悩みを抱えつつ、なんとかかんとか読んでいます。寝る前読書は寝落ちとの闘い。あー、今日もこれしか読めなかったと思いながらばったりと寝る毎日です。

読み終えて、私も残りの人生が少なくなってきたし、もっと本を読みたいよぅ…と思ったのですが、なかなかうまくいきませんな。私もいつか超長編小説に挑戦するときがくるでしょうかねぇ。

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このページは、raizoが2023年4月30日に書いたブログ記事です。

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