■■■ WORLD PC EXPO 2001 ■■■

敵情視察「Windows XP」やいかに!

 今年もまた幕張メッセの「PC Expo」に行って参りました。過去記事を見るともう3回目ですね。ちなみに来年ののMacWorld Expoは来年の3月にビックサイトとか。お祭り的なノリにはビックサイトの方が楽しいかも知れないですね。周辺に遊ぶところもあるし。日程をみると祝日も入っているので、ビジネス客はあきらめた一般のコンシューマー向けと見た。確かにMacWorld Expoの場合は平日よりも土曜日の入りがすごいらしいですから。

 さて今回はMac OS X 10.1の出来具合を確認するために行く...というのは名目で、どちらかというと日本で11月16日に発売予定のWindows XPの敵情視察と、いま私的物欲の高まっているデジカメ新製品のチェックに行ったのでした。

 午前中は用事があったので、幕張には午後に到着。まずは本会場とは隔離されたイベントホールで行われているMac OS Xパビリオンへ。同じホール内では「アクティブ・シニアゾーン」なるコーナーがあり、主に年輩の方を狙った講習会などが開催されていました。この一角になぜか「仙台茶房」というところがあり、「白松がモナカ」とか「伊達の牛たん本舗」などの仙台名産が売っていました。


シアターでのデモ風景/これは2Dアニメソフト

 本題のMac OS Xですが、こちらはアップグレードということで、新機能がたくさん盛り込まれている...というわけではありません。ただ、Finderまわりの重たさが解消され、キビキビ動く「らしい」ので、それを確かめました。しかし置いてあるマシンが主に「G4/866」でしたので、これで全くストレスなく使えていても、それよりも遅い機種だとどうなんでしょう?説明していたアップルの人は、iMacDV/500位でも思ったよりイケる...みたいな話はしていました。まわりはMac OS Xに対応したソフトウェアのブースが中心で、Microsoft Office Xなどもあったのですが、あまり興味がないので見ませんでした。というわけで、Mac OS X 10.1のシアターでのデモだけ見て足早に本会場へ。


X対応ソフトウェアの皆さん...

 まずはMicrosoftのWindows XPコーナー。さすがに一番人だかりがしています。正確には覚えていないのですが、2種類のデモを2つのシアターで行っており、同じ内容を15分ずつくらいの感覚でどんどんデモしてました。


ステージを見上げる人々


XPのデモ中...

 私は片方のデモ(主にネットワークでの活用)しか見なかったのですが、もう1つはマルチメティア関係だったみたいです。マルチメディアの機能についてはすでにMac OS 9になるまでに既に実現しているものが多く、実はそれほど驚くようなものではないです。デジカメなどの画像管理(これはMac OSにはないかな?)、Windows Media Playerを使った音楽CDのとりこみ(=iTunes。でもiTunesジャケット写真付きでは取り込めないが...)、Windows ムービーメーカーでオリジナルビデオにトライ(=iMovie)、ドラッグ&ドロップによるCD-R書き込み(=Disk Burner)などなど。Macは最近アプリケーションが少ないので、アップルが作ってくれないと困るっていうのもあるけど、Windowsの方でもマイクロソフトが無料でいろいろと作ってくれるので、類似ソフトウェアを作っている会社にはちと厳しそう。

 私の見たデモはネットワーク関連中心だったのでちょっと退屈。外出先のPCから自宅マシンを操作できるリモートデスクトップ(=リモートアクセス。5年以上前からやってるぞ!)をやってみせてくれました。一番感心したのは、いろいろインストールした後に、システムが不安定になったとき、カレンダーで指定の日の状態に戻れるっていう昨日です。これはいいなあ。

 それから今まで「リソース不足(Macでいうメモリ不足)」で、複数ソフトを走らせると不安定で固まってしまっていたのが解消。マルチタスクを行っていても、バックグラウントの処理は遅くならない(Mac OS Xと同じ)そうで、安定性が良くなったそうです。そうか、固まるのはMacだけじゃなかったんだ。今はやりのブロードバンドを利用するにも、XPはその手のパフォーマンスをより最適化しているので、同じCPUを使っていても画像の再生などはずっと滑らかだそうです。

 そして極めつけはデモの最後にお兄さんがさわやかに「Windows XPにふさわしいマシンをお使い下さい」で締めくくっていたこと。これってできれば新しいパソコンに買い換えてくださいねってことですね。XPはCPUは300Mhz以上、メモリは128MB、HDDは1.5G以上の空きが必要だそうです。

 別途ブースでXPも触ってみました。シアターでのデモではキビキビ動いていたXPですが、私の触ったHPのパビリオンという低価格パソコンではちょっと動作が重い。Mac OS Xもそうだけど、デモは最速マシンを使っているから騙されないようにしないと...。

「もう迷わない!すべてはスタートメニューから」

 デモでも何度も連呼していましたが、基本画面はタスクバーの「スタート」ボタンととうとう右下に移動したゴミ箱のみ。スタートボタンしかないから誰にでもわかりやすい...。実のところ私の前にXPをいじっていた人は、スタートボタンには気づいたものの、気の毒なことにマウスの右ボタンだけを一生懸命クリックしていたため、メニューが表示されず、まったく先に進めませんでした。そうそう、それにXPではほとんど左クリックだけで操作ができるらしいですよ。2ボタンは初心者にとっつきにくいってことらしいですが、どっちのボタンをクリックしたらいいのかでまずつまづく方もいらっしゃるようで...。

 このように「デスクトップはいつでもスッキリ」が売りですが、今まで通りショートカット(Macでいうエイリアス)を並べることもでき、おまけに長い間使用してないファイルは勝手に片づけてくれるそうです。すご〜い。


スタートメニューに並ぶ自社製品の数々...

 とにかくスタートボタンでメニューをを開くと、Microsoft社製品のアプリケーションがずらり。当初はここには自社製品以外のソフトは登録できないようにするつもりだったらしいけど、アメリカでの裁判対策で、他のメーカーのソフトも登録できるようになりました。でもそのやりかたはデモしてくれませんでしたけどね。一般的なソフトは全てMicrosoft社製品で間に合うようになっているわけですから、まあ一般人としては問題ないのかな。

 アイコンはデザイン一新でちょっとかわいらしい印象。ごも箱(Macだとゴミ箱...とカタカナだが...)もMacと同様に右下に移動。「状況に合わせてメニューが変化、直感的に操作できる」ので、確かに初心者(私も含めて...)には分かりやすくなったと思います。コントロールパネルも目的にあわせて分類されたので、こちらも分かりやすくなりました。でもあの「OK」と「キャンセル」と「適用」の3つのボタンが並ぶことには変わりないけれど。これ、ついうっかり「適用」を押さずに「OK」しちゃうんですよね〜。


リサイクルBox風な右下のごみ箱

 XPコーナーでちょっと興味をそそられたのは、WindowsXP版の「Virtual PC」。このソフトはMac版で有名です。XPで動かない古いソフトやDOSのソフトなどを使ったり、マルチOS環境をもたらしてくれるそうです。Windows XPの中でWindows98を動かしたりするということですね。


魚のスクリーンセーバーがきれいなので見とれてしまった
Plus! for Windows XPのデモ


ネットで配信される映画も大画面で?
ブロードバンドストリーミングのコーナー

 でも最近パソコン業界で物議をかもしているWeb認証の一種「パスポート」の機能はほとんど触れられていませんでした。Windows XPも、これで認証を受けないと使えないとのこと。あらかじめパソコンにインストールされている場合は、事前に認証を受けるから問題ないそうです。

 とまあこんなところで、Windowsには背を向けている私にも簡単に使えそうなので、なかなか良いのではないでしょうか?逆にMac OS Xは、ちょっとわかりにくくなってしまった感もあり、次に出るであろうiMacの新製品次第では、Mac OSもますます厳しくなるのかなあ。でも、もともとMacを買う人たちは狂信的なファンが多いので、ある一定の割合でかならず売れる「ニッチ市場(隙間産業)」のブランドとして有望という話もあるようです。

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 さてさて、OSの話はこの辺で終わりとして、第2弾デジカメ編。今のデジカメに買い換えてから2年以上経過し、ちょうどそろそろ新しいデジカメが欲しくなっているところでした。

 最初に目にしたのがオリンパス。ここは会場に大きな水槽があり、デモ中になぜか水着のおねえさんが水槽内を泳ぎます。なんだかスゴっ。


問題のアクアステージ...


おねえさん、ご苦労様です。

 オリンパスの1押しは10月19日発売予定の400万画素なのに超小型なCAMEDIAのC-40ZOOM。特におじさんが集まっていました。デジカメって今おじさん達にも大人気みたいですね。あの水中パフォーマンスもそれが狙いか???確かに小さくて良いのだけれど、オリンパスは記録にスマートメディアを使っているのと、個人的には400万画素もいらないってとこで、個人的にはパス。

 次に行ったのはニコン。こちらはデジカメがとても地味な展示でビックリでした。派手なおねえさんも全然いません。社員だけで説明員をまかなっている模様。やはり社風の違いなのでしょうか?いろいろいじってもあれこれうるさく言われないので、落ち着いて試すことができました。触ることができたのは、既に発売済みのCoolPix 775(200万画素)と10月6日発売予定のCoolPix 885(300万画素)。私が狙っているのは885のほうです。


実物は思ったよりかなり小さかった...

 今のデジカメCoolPix950の写りには満足しているので、あとはあの大きさと起動の遅さ、シャッターを押した時の微妙なタイムラグをなんとかしたかったのですが、その3点は問題なくクリアできてるみたいです。デジカメ通の間では高級感のあるCoolPix5000も前評判が良いらしいですが、ガラスケースに入ったままで実物に触ることはできませんでした。

 次に見たのはキャノンのブース。こちらはコンパクトデジカメのIXYシリーズが有名ですが、最近発売されたPowerShot G2というのが高級感があって非常に魅力的。もう少し小さくて軽かったらこれを買ったかも...。特設ステージではこのG2を使った「おねえさん撮影会」が常時もよおされています。でもカウンターではしっかり社員が説明していて好感が持てました。シャッターを押すと「カシャ」っとシャッター音が鳴ります。(これは最近のデジカメのトレンド。ニコンは無音でしたが...。)また、ビューファインダーがデジタルビデオ風に回転して収まりますので、使いたいときだけひっくり返せば良く、向きも自由に変えられるので便利です。比較的大きくてしっかりしているので、ほどよい重量感があって非常に持ちやすい!すでにこれは売ってますので、高級感のあるデジカメを狙っている人には並んでおすすめです。あ〜でもこれも欲しいなあ...。


キャノンのブース...(残念ながらステージ写真は失敗)

 はなナソニック。こちらはライカと共同開発したz4次はなんとパナソニック。こちらはライカと共同開発したLumixというデジカメ2種。さすがにライカの意見がかなり入っていると噂される外観で、高級感は抜群。やっぱりレンズが良いのに越したことはありませんからライカのレンズは魅力的ですね。小さい200万画素のほうは、ちょとつまらないような気がしたけれど。でもピントが合うと「ピピピ」っと音がするのでプロっぽいです。こちらはパナソニックですから記録媒体はSDメモリカードです。


陳列棚に鎮座するLIMIX

 ここは説明員は少なく、ここのブースでLumixをいじっていると、カウンターの向こうにおねえさんがLumixを手に立っていて、私なんかがレンズを向けても、こっちをみてポーズをとってくれちゃったりして、こっちが恥ずかしいです。どうやら説明員としてではなく「被写体」として立っているらしい。

 余談だけれど、あいかわらず露出度の高いおねえさんが多かったりして、日本もそういう点では後進国だな〜と思うのはおばさんのひがみでしょうか。世の中の半分は女性なんだけど、やはり「PC」の世界は男社会なのかな?そういえばマイクロソフトはステージでも必ず男女1人ずつのデモンストレーター、アップルはどちらかというと男性が多いです。やはり外資系はそういうところからして違うのか...。

 その他にSonyのP5とかEPSONのしずく型のデジカメなどが目新しいところですが、私は実物はみませんでした。SONYのブースではどちらかというとモモちゃんや新しいアイポに気を取られていた私です。


こちらはラッテ

こちらはマカロン君

そしてまたモモ

 個人的にはカメラメーカーのデジカメを買いたいし、やっぱり今まで2台ともニコンだったから、今回もニコンかなあ。正直言ってニコンの新作を待っていたのですが、どうも本体のあの色がちょっと...銀色じゃなくて黒だったら良かったのに。次点でキャノンのG2。ちょっと重たいから単なる願望ですけど。


ちょっと気になったヤマハのPCオーディオのシステム。
画面右のCD-R/RWがメタリックでかっこいい!

 その他いろいろ気になったところもありましたが、今回はこの辺でおしまいにします。やっぱり「デジカメが欲しい」とか「Windows XPをこの目で確かめたい」みたいに目的があると飽きずにまわれます。最後まで読んでいただいてありがとうございました!


 はてさて来月は...少なくとも「Mac OS X 10.1」の使用感については多少なりともレポートさせていただきます。