2002.2.1 発行

■□■ まっくらぶ 2002年2月号 ■□■


1月に「MacLife」がとうとう休刊になってしまいました。
私は年間購読していたのでお金が戻るかどうか心配ですが
それよりなにより
9号から150号分ず〜っとお世話になっていたので
そちらの方が悲しいです。
当時はエクセル日本語版もバージョンが1.0!
独創的なソフトもたくさんあって
Macを使うだけでなにか楽しいことがおきそうな気がしたものです。

QuickSilver 2002発表

 まずはギガヘルツG4の話題から。もう1年近く待たれていたG4のギガヘルツ越え。ペンティアムはもう2Gヘルツですから、これだけ比べるとすでに倍違う。アップルはPhotoshopを使うと、デュアル1Gのモデルは、2Gのペンティアムに比べて72%も速い!って主張しています。でもインテル互換のAMDというメーカーも、このクロック数(なんとかヘルツというやつ)でペンティアムと競うのはやめたみたいです。

 ラインナップを見てみると...

  • Power Mac G4 (QuickSilver 2002)/1GHz Dual/512MB/2MB L3/80GBHD/NVIDIA GeForce4 MX/SuperDrive 399,800円
  • Power Mac G4 (QuickSilver 2002)/933MHz/256MB/2MB L3/60GBHD/NVIDIA GeForce4 MX/SuperDrive 299,800円
  • Power Mac G4 (QuickSilver 2002)/800MHz/256MB/40GBHD/ATI Radeon 7500/CD-RW 199,800円

 結局USB2.0とかDDR RAMとかいうものは採用されなかった模様。クロック数とグラフィックプロセッサが良くなったってとこですかね。NVIDIA GeForce4 MXを使ったのは「業界初」とのこと。

 でもこう考えると、メモリは768MBが限度で画面も15インチ、グラフィックプロセッサもGeForce2 MXながら、液晶iMacはいいんじゃないですか〜。特にSuperDriveモデル。最低のQuickSilverはiMacの最高機種とクロックが一緒なのにハードディスクが小さいという逆転現象。ビデオチップもGeForceじゃないし、3次キャッシュもSuperDriveもなし。

 たとえば絶好調のデルのパソコン(Windowsですよ〜)でマルチメディアモデルで見積もると...

 基本はマルチメディアモデルで1.5Gペンディアム4。メモリ256、ハードディスク40G、GeForce2 MX、Ethernetポート、SonyのいうところのiLink(FireWire)のポート、15インチの液晶モニタ、ステレオスピーカー、DVD-R/RWドライブはつけられないので普通のCD-ROMを選択すると約16万円ちょっと。外付けドライブでDVD-R/RWを5万円くらいで買えばちょうど22万円くらい。ソフトウェアはXPのパーソナル版のみですから、目的をもって選べばiMacはかなりお得だということがおわかりいただけると思います。(そりゃ仕事で使うなら、安くて速いデルをオススメしますよ...。)

 やっぱりG4の直接のライバルはソニーのVAIOかな。RXシリーズ、Macにはできないこと(ビデオの録画など)がたくさんあってうらやましいけど、値段はそれなりに高いぞ〜。

 というわけで私のような大バカ者でなければ、「液晶iMac」はコストパフォーマンスが高いということでオススメ...という結論でした。デザインは好みですので。


〜 私のQuickSilver2001 〜

DVDを焼くの巻

 今やiMacにさえSuperDrive(DVD-R/RWを焼くことのできるドライブ)が搭載される時代となり、DVD-R/RWドライブ単体の値段もずいぶん安くなってきました。もうCD-R/RWは当たり前、記録メディアとして700MBくらいじゃもはや手狭。DVD-Rをバックアップメディアとして使えば4.2GB。最近のハードディスクは40〜60GBが標準なのでこれでもまだ容量不足の感もあります。

 私もあえてSuperDrive搭載機を買ったからにはDVDを焼いてみるか...ということで、まずは試しに1枚焼いてみることにしました。バックアップでデータを保存してもつまらないので、もちろんテレビでみることのできるDVDです。

 DVD-Rの難点は、まだメディアの価格が高いということです。最安値で@640円。(この最安値はなんとアップル純正のDVD-Rメディアの価格。5枚組で3200円なのです。これは外付けタイプのドライブでは使えない場合もあるようです。だいたい町で見かけるものはまだ1000円弱が平均価格。(ちなみにCD-Rですと1/10)G4(QuickSilver2001)を買ったときに最初から2枚、DVD-Rのメディアがついていましたので、これを使ってみることにしました。

 まずはなにを入れるかが問題。うちにはデジタルビデオカメラがないので、自分で撮影した映像を編集するといった野望はありません。がさばるVHSのビデオテープ群をなんとかDVD-Rにでも焼いて片付けてしまおうというのが目的です。本当は映画も焼きたいのですが、G4についてきた「iDVD2」は、映像については1.5時間までしか保存できないようになっています。(これは映画の海賊版製作防止のためだそうです。)

 VHSのビデオはアナログですから、パソコンにアナログ画像を取り込むにはアナログコンバータというモノが必要です。前はSonyが出していたのですが、SonyがVAIOに内臓するようになって製造中止となり、しばらく同等の製品がなくてみんな困っていたようです。待望の新製品、カノープスの「ADVC-100」が年末に登場。秋葉館の地下で、入れ墨&ピアスの穴がたくさんのおにいちゃん(でもとっても説明が丁寧で親切!)にすすめられて即購入しました。

ちなみに前に持っていたPowerMacintosh7600にはアナログビテオを取り込む端子も最初からついてましたが、結局ほとんど使いませんでした。その前にもっていたQuadra700にはわざわざ高価なビデオキャプチャーカードなどをつけていたのですが...これまたほとんど企画倒れ。この画像取込み企画は私にとってもう10年来の課題だったのです。

 まずは画像取込み(いわゆる「キャプチャー」)のテスト。ビデオデッキとG4をつなぎます。デッキとG4のおいてあるデスクはちょっと離れているのですが、Quadra時代に買ったビデオケーブルの長いものがやっと役に立ちました。ただ、デッキ側に出力端子が1つしかなく、テレビへの出力端子をはずして差し換えて取り付けなくてはいけないのがちょっとおおごと。あとはこれをコンバータの入力側に差し込み、出力側にはFireWireケーブルをつないでG4へ。

キャプチャーの作業はiMovie2で行います。(もちろんMac OS Xで!)まずはデッキとG4をつないでコンバータの電源を入れ、最後にデッキの電源もいれたところ、勝手にovie2tが起動。キると、ビデオデッキで受信しているテレビ番組の映像が映りました。入力はOKです。デジタルビデオと違って、機器の操作まではできないため、手動でビデオ再生のボタンを押して、ビデオテープの画像をMacに表示されます。取り込みたい部分を狙ってボタンを押せば取り込み開始。リアルタイムでDV方式の画像が作られます。しかしアナログの場合は必ずしもうまく行かず、取り込みと止めると画像が表示されなくなったりするので、半分手探りになったりしてました。これでキャプチャーここまでテストしてMacまではできることを確認。


iMovie2で取り込み中。これは次回作です。右の小さなコマがクリップ。

 次は素材の問題です。折しも今年は冬のオリンピック。実は私はフィギュアスケートの伊藤みどりちゃんのファンで、彼女が12歳くらいのときからずっと応援していました。トリプルアクセル(これは何度見てもすごいと思う)で銀メダルをとったアルベールビルオリンピックはちょうど10年前。その時のビデオは3倍速で録画してあるのですが、湿気のせいかビデオテープの方が危機的状況です。そこでDVDに緊急避難させることにしました。

 そしてキャプチャー本番開始!開始後しばらくしていきなりMacがスリープ!しまった、スリープ解除しておくの忘れた〜。どうやら映像を取り込んでいる最中は「静止している」と勘違いしてしまうらしい。あわててビデオをちょっと巻き戻してやりなおすこと数回。パフォーマンスが落ちるので、スリープしないようにしておかないといけないらしい。スクリーンセーバーも不可。キャプチャーはリアルタイムで進むので、50分程度で終わるはずが、結局倍かかってしまいました。

 キャプチャーされた動画は「クリップ」として保存されるのですが、環境設定で「場面ごとに新しいクリップを作成する」...と指定してあると、シーンがかわるところで別クリップとして切り分けてくれます。これにしておくと後で編集が便利なのですが、テレビを録画したものではこれが効かないようで、ダラダラとどんどん1つのクリップに保存され、容量的にいっぱいになると脈絡なく次のクリップに保存されてしまいました。でもクリップとクリップの継ぎ目は、そのまま続けて再生してみてもまったくわかりません。キャプチャーをやり直した部分を、iMovie2上できれいにつないで編集。単なるテレビ番組なので、オープニングに簡単なタイトルを入れただけで特別な編集はせず、不要な部分は切り取って編集作業は完了。書いて説明するとなかなか伝わりませんが、編集作業でかなり凝ったことができるので、タイトルなんかを入れるのもなかなか楽しい作業です。ここでひとまず保存。クリップの総量は9Gちょっとでした。

 iMovieで編集したものは、つぎの3つの形式で書き出すことができます。

  1. カメラへ(デジタルビデオ形式。コンバータを使えばアナログにも変換できるはず)
  2. QuickTime
    • Email用ムービー(小)
    • Web用ムービー(小)
    • CD-ROM用ムービー(中)
    • 高品質ビデオ(大)→VideoCDに焼く場合など
  3. iDVD用

 まずは試しにQuick Timeに保存。サイズが小さければ書き出しの時間も早く終わります。元の番組が3倍モードでの録画なので、CD-ROM用ムービー(中)ぐらいがかえってきれいに見えました。

 次はVideo CD用に保存。Toast 5(最近X対応版もWebでリリース)などのCD-R書き込みアプリケーションを使用すれば、CD-RメディアにVideo CDとして保存することもできます。DVD-R よりも手軽にできます。DVDに比べて画像は落ちますが、普通のテレビで見るなら気にならない程度です。しかし再生できるプレーヤー(最近のDVDプレーヤは再生できるものが多い)が必要です。ここで初代プレステ2ではVideoCDは再生不可とうことも判明。こうなると我が家ではパソコンでの閲覧用ですね。一度QuickTimeにしたものをMPEG1形式にエンコード(圧縮)する訳ですが、Toast 5でCD-Rへの書き込みを開始すると「実際の時間の10倍の時間がかかります」...との脅し文句が!まさかそんなにかからんだろうと、恐る恐るOKしてみました。夕方にはじめたので、もう寝られないかとハラハラしましたが、結局5倍の時間がかかりました。このあたりはCPUの能力に依存するようです。Video CDはまあ「作ってみた」だけなので、この日はこれでおしまい。

 次の休みにいよいよiDVD用に書き出し。一度QuickTimeの形式になります。これはビデオの倍の時間で終了。ちなみにできあがったデータはやはり9Gちょっと。

 そしてやっとiDVD2の登場です。これはOS X専用。(詳しくはアップルのホームページで見てください!アップルのソフトウェアページは解説QTが分かりやすくて良いです。)DVDメニュー用のタイトルなどはこちらで作ります。ムービーの他に、デジカメの画像などもいれることができます。家庭のDVDプレーヤーで見ることのできるデジタルアルバムになるわけですね。あらかじめ用意されている中からスポーツ用メニューを選び、タイトルを入れ、書き込むムービーをドラッグ&ドロップ。小さな動画を表示されてメニューにすることも出来ます。ここはちょうどみどりちゃんがトリプル・アクセルを飛ぶあたりに設定。う〜ん、ここだけでかなりイケている。


DVDのメニュー画面作成中。みどりちゃん着地してます。

 そしていよいよDVDに書き込みです。いわゆるMPEG2という形式にエンコードしながらDVDに書き込むわけです。これは結局2倍程度の時間がかかりました。こっちの方がMPEG1より速いですね。このエンコードのスピードはCPUのスピードに左右されますので、CPUがより速いMacを使うと時間が短縮されます。

 よしこれでできた!と、Macで再生せずにいきなりプレステ2へセット。まずはモーションピクチャーのメニュー画面が出てきて、メチャメチャかっこよくみえます。

 さーて肝心の映像は...と思いきや、いきなりノイズだらけでザーザーです。う〜ん、エンコードの失敗かな...。

 Macで再生しても同じ。実は同じ行程でもう一度焼いてみたのですが、2枚目も同じ状況。しかたなくガマンして最後まで再生してみたら、5分後から急にノイズがなくなりました。あわてて1枚目も見直してみると同じです。どうやら元のビデオの素材の状態があまりに悪かったからのようです。3倍モードな上、テープそのものが死にかけてましたし。さらにiMovieでの編集の失敗でクリスティ・ヤマグチが2度滑っていましたが、なんとかDVDが完成です!ふ〜。

 ちなみに今回は全てMac OS Xで作業しました。DVDを焼くために使ったソフトウェアはiMovie2とiDVD2。これはSuperDrive搭載のMacにはタダでついてきます。あとはiPhotoでデジカメ画像を整理して、これまたDVDに焼けってコトかなあ。

 時間もハードディスクもかなり消費しましたが、なかなか面白かったので、これから捨てるに捨てられない音楽系のビデオなどを集めて保存しようかと思っています。そういって昔のビデオをつい見てしまい、なかなか先に進まない今日この頃です。


<ひとりごと>
 しかしあらためて昔のビデオテープを見てみると、湿気?のせいか、正常に再生できなかたりして、アナログの悲しさを実感しました。今はローリング・ストーンズの2回目の来日公演のライブビデオを見ながらこれを書いてますが、チャーリー・ワッツ(ドラムのおじさんですね)が淡々としていてやっぱり渋くて好きです。初来日の時は、チケットぴあに並んでもチケットが手に入らず、電話予約は仕事でダメ。結局友達に頼んでやっと手に入れました。学生の頃はヒマでしたから、プロモーターの事務所の前に早朝から(前夜からの人もいましたが...)並んで「整理券」をもらい、4〜5日後の発売日に指定の場所に行き、整理番号順に列に並んでチケットを買いました。それは乃木坂であることが多く、人気のない週末の乃木坂にできている怪しい列に、自分の番号だとこの辺かな...とあたりをつけ、並んでいる人に「何番ですか?」と聞いて自分の番号を探します。なんだかのんびりしてましたね。もちろん番号が早ければ早いほど前の方の席が取れるわけで、是非行きたいアーティストの場合はおのずと気合いが入ります。やがてチケットぴあの電話予約が出現し、並ぶこともめっきり減りましたが、結局電話がつながらなくて取れなかった...ということが多くなりました。チケぴに並んでもすぐなくなっちゃうし!最近はどうなのかな。
 昨年は5年振りくらいにコンサートというものに行ったのですが、インターネットでチケット取れて、当日行ってみたらすごい前の方の席で超感激!オペラグラスがなくても顔が見える〜。その代わり、大音量のスピーカーの近くだったので、慣れるまで息が止まりそうでした...。実は最近もまた1件インターネットでチケットを取りました。こちらは抽選なので早い者勝ちではありませんから、抽選があたるかどうかちょっとドキドキでしたが、働いていると電話予約なんか絶対無理(土日が休みの普通の会社だったらいいのか...)ですから、抽選はありがたいですね。おかげさまで当たってほっとしています。(「指輪物語」は無事読了...)

★ おしまい ★