〜World PC Expo 99 デジカメレポート〜

 1999年9月9日(救急の日)、当日はアップルの副社長の基調講演があり、聞きに行くとiBookのTシャツがもらえるらしかったので、是非と思っていたのですが、事前登録があっという間に満員になってしまいました。後から知ったのですが、この9並びの日にあわせて日本語MacOS 9の発表があったらしいです。(現在アップルストアで申し込み受付がはじまっています。)

 

基調講演ははじめからあきらめて、いざ幕張へ。会場入り口からiBookの広告が並び、アップルの力の入れようがうかがわれます。遠くの入り口前にiMacの巨大人形(?)のようなものが見えたので、また去年のを持ち出したのかな(昨年のレポート参照)...と思いきや、なんとiMacの類似品販売でアップルからも訴えられたソーテックの「e-one」の巨大人形!なにもそこまてまねしなくてもいいのに!そこまでやるから訴えられたのか、それともあえて挑戦したのか?いやはやなんとも。(でもキーボードとマウスまでは作らなかったようで...)

Expoへ急ぐ人々
入り口の巨大e-one...(昨年のiMacのはこちら)
前日に通勤途上で、Expo帰りの人たちがiBookの紙袋を持っているのを見ていたので、まずこれはもらわなくては...と思って見回したのですが、持っている人は歩いているけど、紙袋が見あたらない。しょうがないのでまずはアップルのブースへ直行しました。
さっそくiBookに触るための列におとなしくならびました。8台ほど並べてあって、30分くらい待たされた後、やっと自分の順番が回ってきました。

その間、すぐ後ろのNECのステージでは新しいワイヤレスパソコンのデモををしていました。30分待っている間、そっちを見たりしていたのですが、ステージ前の通路はiBook待ちの列でふさがれてしまってちょっと気の毒。「パソコンはこれからは家庭で使う時代です。スタイリッシュなデザインは、あなたのお部屋にもぴったり」なんてコンパニオンのおねえさんがいいながら、いきなり生バイオリンを引き出したりして、ちょっと見ていて恥ずかしくなりました。しかもiMacとiBookが並ぶ目の前でこのデモとは...。(これも写真とっとけばよかった...。)

肝心のiBookですが、大きさは評判通り大きく、PowerBookG3とほぼ同じ大きさですが、色のせいか黒いPowerBookより軽そうに見えます。手提げのところで持ってみたらやっぱり重かったんですけどね。キーボードの文字もちょっとかわいいフォントが使われています。本体の図体が大きい分、キーボードは普通のサイズなので、文字を打つのもデスクトップパソコンを使っているのと同じ感覚です。液晶画面も12.1インチというのは狭すぎる...と言いますが、ブラウン管と液晶のインチ数はイコールではないので、昔のアップルの15インチのモニタなんかよりよっぽど広いです。もちろんスピードも速いし。重い、大きい...とみんないいますが、このデザインのiBookを買うような人たちは、果たして持ち歩いてまで仕事をするような部類の人たちなのか...と考えると、小さい必要は全然ないと思います。パソコンが一時も手放せない部類の人たちは、お仕事に使うんですからWindowsにしてくださいね。

ふたを閉めたところ。いわゆる「ノッチ(よく真ん中についていて上下のふたをひっかけるもの)」がないので開けるときにちょっととまどう。
ハンドルを持って持ち上げてみているところ。
やはり重い。

キーボードとトラックパッド。やっぱり元祖Macのトラックパッドは使いやすいです。キーも半スケだ!
裏側には「My Family No. Is *****」とシリアル番号が入り、そのわきに「i was Assembled in Taiwan」とシャレを使っている。写りが悪くてすみません。

ノート型のパソコンのいいところは、部屋の中のどこでも移動して使えるということのようですね。アメリカは家も大きいし、書斎でしか使えないiMacよりはリビングにも自由に持ち出せるiBookも需要があるのかもしれません。Air Port(iDockで無線通信する規格)を使えば、電話線をひく必要もないですからね。50mくらいは電波が届くそうです。私も実家で使うんだったら、こたつでインターネットができたほうがいいなあ。

このiDockで、4台のiBookをインターネットにつないでいました。ただの甘食ではありません。でも山崎のアンパンくらいの大きさはあります。

iBookにつながっているのは、盗難防止のワイヤーのみ。電源コードもつながず、ずっとバッテリーで動かしてました。バッテリーの持ち(標準で6時間)にも自信があるんですね。


でもいいんです。もうiBookは...。(カタログもすでになくなっちゃってましたし...)

それよりもそれよりもです。日本時間で9月1日に発表されたばかりの「G4」がなんと言ってもかっちょいいですうぅー。Webでは見ていましたが、実物もやっぱり良かった。側面のパールホワイトの具合とか、持ち手(?)のクリスタルの具合とか...やっぱりデザインが全然いいです。地道な事務処理には全然似合わないかもしれないけど、かっこいいデザインオフィスにはこれ1台!(これも個人的感想です。好き嫌いはあるでしょう。)

もちろんディスプレイ、キーボード、マウスもメタリックシルバーに統一!
このハンドルがきれいな透明。Macをあちこち動かすことの多い私には、このハンドルがあると大助かりであります。

でも本命は「Apple Cinema Display」でした。業界最大の液晶ディスプレイで、表示もおどろくほどとってもきれい。しかも液晶だから薄いし、後ろもすっきり、デザインもばっちり。これでDVDの映画を見ても、まったく画面は気にならないと思います。あまりに高級&高品質なためか、少ししか生産できないらしいので、アップルストアでG4とのセットでしか買えないから、お店でもなかなか見られないレアものとなるのでしょう。いやあー欲しいなあ。よいよい。

はめこみ画像ではありません!!!
いやあ斜めからみてもほんとにきれいです。
A4縦の原稿が見開きで2ページ開けるそうです。
うしろもすっきり。足が透明なのもいいです。
でも倒れそうでちょっと不安ですが。

なぞの電源用のタップ。iBookの巻き取りタップとはちがうらしい。(どうやらCinema Display のものだったようです。)
こちらもなぞの三つ又ケーブル。ディスプレイなどにつながっていたようだったが...。

すっかりG4で興奮してしまって、もう目的は8割方達成。あとはiBook袋をゲットすべく、アップルの係員に聞いてみたところ「会場の入り口でお配りしています」とのこと。えー?なかったよなあ...と思いつつ、いくつかある入り口を、汗だくでチェックしてまわっているうちに、やっと見つけました。係員が段ボールから取り出すそばからどんどん紙袋が売れてしまっています。私もあわてて突入し、おみやげ用にとまとめて5〜6枚つかんだら、後ろから「スゲー」と非難の声を浴びてしまいました。わたしもすっかりオバタリアン(古い!)です。でもつまらないメーカーの紙袋よりかわいいもんねえ。

やっと(?)手に入れたiBook紙袋。職場のMacファンの皆さんへのおみやげにしました。うらはブルーベリーのiBook。

あとは、ちょっと興味のあるところをフラフラしましたが、Windowsエキスポではないので、マイクロソフトも地味でしたし、NECや東芝は、新製品(どちらもワイヤレスが売り)を発表していた割にはなんだか地味で、ソニーもバイオよりはデジカメを宣伝していました。例のソーテックはe-oneをずらっと並べて大宣伝。iMacと違ってフロッピーディスクもPCカードも使えてお得ですよ。

...と、思ったらこの原稿をアップする前に情報が入り、東京地裁でアップルが1億円の担保をたてることを条件に、e-Oneの製造・販売を禁止する決定が出たそうです。「両者は局面を多用したデザイン構成、色彩の選択で共通し、細部の形状にも多くの共通点がある」とし「消費者が2つのパソコンを誤認混同したり、ソーテックとアップルに何らかの資本関係があると考える恐れがある」と認定されたとか。どうする?ソーテック!

ほらほらポートがたくさんあるし。正面にはフロッピーディスクもあるし...。あっ、ウィンドウズはフロッピーがないと後が大変なんでしたね。
やっぱり売れてるようですね。安いし。

デジタルハリウッド主催のMacデザインスクール
向かい側のWindows教室(おじさんがんばれ!)

iMacカラーのコダックのデジカメ。新しいデジカメも出たんだからもっと安くすればいいのに。
「あなたの声でポストペットが動く」ViaVoice for PostPet。モモちゃんのヘッドセットつきです。「カメ蔵クン、ゴンザレスに手紙を出してね!」てな具合です。でもメールの文面を読み上げなくちゃいけないのはなんだかなあ。

個人的に気になったヒューレットパッカードの新しいプリンタ。普通紙にもきれいにカラー印刷してました。両面印刷も可能。写真画質もなかなかきれいです。ただしMacの場合USBポートのみ対応。
おまけでフジフィルムのデジカメコーナー。超ミニのおねえちゃんを揃えるところは社風でしょうか。昔は、女子社員は顔で採用している(結婚相手用)ってよく聞きましたが...。


思い起こせば去年のPC ExpoではiMac本格登場&大宣伝だったわけで、あれから1年しかたっていないのかと思うと、ちょっと不思議です。私のまわりにはiMac買った人も多かったし。なんだかアップルの株価が20ドル切っていたころが嘘のようです。(最近は70ドルオーバーです。3倍以上か...。)

次回Maclub Webは「Mac OS 9」のレポートを予定しています。...と思いきや、なんとApple StoreでiBook注文ボタンを押してしまった人物が身近にいましたので、iBook実物レポートが先かもしれません。ご期待下さい!!!


今回は、レポート作成するだけで精一杯でした。連載は中止です。
<ひとりごと>
 今年はにわか中日ファンとなり、Gファンを目の前にして、試合結果に一喜一憂している毎日です。オリンピック予選松坂君、すごかったなあ。本番は上原君にも投げて欲しいです。ナベツネが許すわけないですね。<Quit!>