Mac OS 9 試用レポート
iBookや新iMacの陰に隠れて、ひっそりとMac OS 9が出ました。
私が職場で使っているMacは、最近どうも調子が悪かったため、後先も考えずにさっそくMac OS 9を入れてみました。
現在の状態に直接インストールしたのではなく、ハードディスクを真っ白に初期化した後に、新たにインストールしました。ちなみに私は、結局最低1年に1回以上は、1からシステムを入れ直しています。あえて定期的にやっているわけではないのですが、とくになにもしないでずーっと使っていると、いつのまにか悪いモノがたまってきて、画面が固まったり、エラーが出ることが多くなってきます。あれこれ原因を探って無駄な時間を費やすよりはと、さっさと初期化しちゃっています。慣れないと大変ですが、無駄なファイルも無くなるので、すっきりしていいですよ。もちろん、事前にデータや設定などのバックアップは忘れずに!
まず、結論から申し上げると、特に今使っている状況に不満がなければ、特に無理にMac OS 9にバージョンアップする必要はないと思います。新しいモノに飛びつくタイプの方におすすめです。
<参考>
Mac OS 9の最大のバグにDHCPクライアントの問題があります。(アップルからのアナウンス)
このため、MacにEthernetのケーブルを本体につないでいる場合は、電源を切っている状態で、ケーブルをはずしておきましょう。特にEthernetにつないだままインストールを始めると、起動に異常に時間がかかったりしますのでご注意下さい。
システムをインストール後、TCP/IPの設定を行った後に、再度つなぎなおします。Ethernetのポートを使っていなければ通常通りインストールを開始して下さい。
Mac OS 9対策を講じていないネットワーク(水族園では対応済)においては、TCP/IPの設定では、「DHCPサーバーを参照」という項目を選ばないで下さい。この話はちょっと難しいのでこれ以上解説はしません。要は、会社などでネットワークにつないでいる場合は、無理にMac OS 9を入れずに様子を見た方が良いと言うことです。
インストール方法は、付属の「Mac OS 9のインストール」の通りに実行してください。
ただし、最新のiMac以前のiMacや、青&白 G3の場合は、ファームウェアをアップデートする必要があります。この「ファームウェア」というのも、ちゃんと「Mac OS 9」のディスクの中に入ってますので、説明書を良く読んだ上で実行しましょう。(iMacの場合の注意点)(青&白 G3の場合の注意点)
※現在の私の環境(私のシステムは36MBにもなっています。)
Power Macintosh G3 DT266 + Mac OS 9
- ファイルメーカーPro 4.0(v3)
- クラリスワークス4.0(v4)
- Microsoft Excel 98(Wordは重たくてキライなので使ってません...。)
- Microsoft Internet Explorer 4.5
- Outlook Express 5.0
- ARENA Internet Mailer 1.6
- Post Pet 2001
- Adobe Photoshop 5.5(ツールパレットの表示がちょっと変)
- Adobe Illustrator 8.0
- Nisus Writer 5.8
- Jedit 3.0.3
- JTerm 3.0.6
- FirstClass Cliant 3.51
- 駅すぱあと(最新版)
以上のアプリケーションについては、今のところ問題なく使えます。ビジネスで使う上では特に問題ないようです。グラフィック系で使う場合は、やめておいたほうがよいでしょう。
(グラフィック系の仕事をする上で一番安定しているのは、いまだに「Mac
OS 8.1」だそうですから。)
そうそう、After Dark 4.5は使えません。Directorで作られたスクリーンセーバーは使えましたが、コントロールパネルでの設定が不可能になってました。
Mac OS 9の9つの売りを紹介しますと...
1)Sherlock 2
インターネットで情報検索とショッピング。人物やニュースをはじめ、あらゆるものを簡単に検索。本やCDを購入したり、オークションサイトを検索したり。もっとも安い価格の商品が、いつ手に入るかという情報も確認できます。
2)マルチユーザー
Mac OS 9を使えば、好みに合わせてひとりひとりの環境を設定できます。ブックマークや電子メールのアカウントに加えて、ブラウザやデスクトップ、アプリケーション、ゲームの設定を記憶させることができます。利用者の設定やファイルは、プライバシーと使いやすさを保ったまま、安全に保管されます。
3)ボイスプリント(声紋認証)パスワード
Macや重要な情報、インターネットにアクセスするとき、あなた自身の声をパスワードにすることができます。ログインするときにMac OS 9があなたの声を分析し、第三者があなたになりすますことができないようにします。
4)キーチェーン
ひとつのパスワードで全てを管理できます。あなた専用の「キーチェーン」は、全てのIDやパスワードを入力すると、あらゆるロックが解除されます。
5)自動アップデート
Mac OS 9を使えば、インターネット経由でアップル社のサイトから自動的に最新のソフトウェアやシステムの機能拡張を入手できます。
6)暗号化テクノロジー
あなたの情報を外部に漏らしません。あなたの大切な情報を守り、インターネット経由でファイルを安全にやりとりできます。
7)インターネットでファイル共有
もう「境界」はありません。アップルの定評ある「ファイル共有」は今やインターネットもサポート。ファイルやフォルダ、ディスクをどこにいるMacintoshユーザとも共有できます。
8)TCP/IPに対応したAppleScript
あなたのMacintoshをリモート操作することができます。AppleScriptを使えば、インターネット経由で複数のコンピュータの作業を自動化することも可能です。
9)ネットワークブラウザ
もはやインターネットはあなたの手の中に。サーバはプリンタ同様に簡単に見つけることができます。ファイルダーバやFTPサーバ、Webサーバなどのネットワークの閲覧も可能です。
...などなど、わかったようなわからないような効能書きですが、即戦力は少ないです。
個人的には「Sherlock」ってとても便利だと思っており、今回は「2」になって更に使いやすくなったと思います。インターネット検索をしない人には、ただ重たい「ファイル検索」になってしまっただけなのですが。
サーバーに接続する際のわずらわしさも、「ネットワークブラウザ」でずいぶん楽になります。こちらはMac OS 8.5以上からの機能です。
今使っているMacにどのバージョンのOSを使うか...というのは、なかなか難しいところです。好みの問題でもありますし、職場によっては最低限バージョンを揃える必要がある場合もあります。
<参考>
Mac OS&漢字Talkの歴史
★ 漢字Talk 6.0.7.1
漢字Talk7以前の最後のバージョン。かなり古いMacまで対応しています。先日Classic 2(白黒のコンパクトマック)に6.0.7.1を入れてみたところ、驚くほど早く起動し、日本語もすらすら入力できるので、ちょっと感動してしまいました。Excel 2.0も入れれば表計算もバッチリ!
★ 漢字Talk 7.1
ここで大変革あり。日本語版では7.0というバージョンは存在しませんでした。以前「7.0はどこにあるんだ」と聞かれて困ったことがあります。
★ 漢字Talk 7.5、7.5.1、7.5.3、7.5.5(いわば7.5系)
現在、漢字Talk 7.5.3はフリーでダウンロードできるようになりました。7.5.5のアップデータもありますので、7.5.5までは「無料」ということですね。古いMacをお持ちの方には朗報ですが、7.5.3のセットを全部ダウンロードするのはちょっと大変かな。
★ Mac OS 7.6、7.6.1(いわば7.6系)
Power MacではないMacを使う場合は、このあたりが限界か?
古いタイプのPower Macもこのあたりが適当です。
★ Mac OS 8.0、8.1、8.5、8.6(いわば8系)
中途半端なバージョンの8系をいれるなら8.6までバージョンアップすることをオススメします。
★ Mac OS 9.0 → ???
...というわけで今月はおしまいにします。とりあえず速報ということで今回も連載はお休みします。
<ひとりごと>
「タイピング奥義 北斗の拳 激打」を購入しました。ローマ字入力のタイピング練習ソフトです。MacのみならずWindowsでも使えます。自分がケンシロウになって、タイピングで敵をやっつけていきます。
このソフトで指定しているローマ字入力が「ローマ式」で、私が通常入力している方法とはちょっと違うため、案外手こずってしまいました。「シン」のところでは2度挑戦。最後の「ラオウ」を倒すには7〜8回挑戦したと思います。キーボードの指の位置がちょっと違うのでは?と思うところもありましたが、まあゲームと思えば...。これでタイピングが上達するのかどうか、自分ではよくわからないので、是非皆さんお試し下さい!!!