地元のローカル新聞の連載用に描かれた石巻の古い建物のスケッチ画が中心なのですが、そのスケッチ画は、石巻文化センターに所蔵されていたものの、津波の被害にあって一度水浸し、そして日本製紙のパルプまみれになってしまいました。
全国美術館会議東日本大震災救援・支援活動により、東京の国立西洋美術館で修復作業が行われ、それが今回のスケッチ展で公開されたそうです。被災絵画とは思えないほどのきれいなものばかりでした。
そしてスケッチ画も懐かしいものばかり。30年前というと、確かに私が石巻に暮らしていた頃とバッチリ重なっているのです。こうやって懐かしいと感じているということは、ずいぶん歳をとってしまったのだなと思いながら、ゆっくり拝見させていただきました。
会場のカメイ美術館(旧カメイ記念展示館)は、こけしと昆虫標本の並ぶ趣味性の高い美術館。(どうしてなのかはWebサイトをご参照下さい。)妙な取り合わせではあるものの、その両方とも私にはバッチリと合ってしまっているという不思議な美術館でもあります。
以前もコケシの展示を見に来ていますが、昆虫標本も見ごたえのあるボリュームです。今回は「天牛」という言葉がカミキリムシであることが初めてわかりました。私、本は読むのですが、実は国語は苦手なのです。大阪の古書店「天牛書店」もそこから来ているのかなと思いましたが、店主さんの名字でした。でもそう思うとかっこいい名字ですね。
そして「こけし時代」展を拝見したあとは、ミュージアムショップで、つげ義春旅日記、藤子F不二雄幻のこけし漫画掲載が掲載され、しかもミニミニこけしが付録のこけし時代 第10号特装版(発売当時スルーしていたもの)を求めるなど、美術館をたっぷり堪能させていただきました。
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