いつも読ませていただいている空犬さんのブログで、このニュースを知りました。私が東京にいた頃によく行っていた代々木上原の本屋さん、幸福書房さんが2月末に閉店するのだとか。これは大変なショックです。上京することがあったら、また寄りたいとずっと思っていましたし、今も近くに幸福書房があったらなぁ…といつも思っています。
最初は、小田急線の乗換駅にある本屋さんとして、時々利用する程度でした。自宅のあった駅の周りには本屋さんが無くなってしまいましたので、通勤の地下鉄千代田線と小田急線の乗り換えの時にちょっと途中下車して本や雑誌を買うにはちょうど良いお店でした。
古本にハマり出した10年ちょっと前から読書量が徐々に増え、新刊書店で新刊もよく買うようになりました。amazonでも買うこともありましたが、本屋さんに行って買うことが好きなんですよね。
自宅の隣の駅の下北沢からも新刊書店が減り、3つ先の代々木上原まで行き、駅からすぐの幸福書店に行くことが徐々に増えてきました。不思議と「読みたいなぁ」と思っていた本が置いてあるのです。amazonや他の書店で買った本も、小さなお店なのにちゃんと置いてあったりするので、自然と行きつけの本屋さんになってきました。
このブログでも「幸福書房」で検索すると、10件以上ありますね…。
今日の幸福。 - now and then
北條一浩「わたしのブックストア」 - now and then
濱田武士「漁業と震災」 - now and then
ここ数年は、下北沢の駅が改修でメチャメチャなので小田急を下北沢で降りるのが億劫になり、下北沢を飛ばして代々木上原によく行くようになりました。おいしいドーナツ屋さんもあるし、古本屋さんもあるし、何より幸福書房がある。時間があれば、代々木上原に寄り道して、ドーナツと本を買って帰るというのがお決まりのコースになりました。(あぁ、ハリッツsのドーナツも懐かしい…)
私が好む理系の本こそ少なかったけれど、ノンフィクションの棚はいつも楽しみでした。気になっていた本を見つけたり、思わぬ本と出会ったり。ポケミスは(高いので)ここぞと思ったものを年に1冊ぐらいしか買わないのだけれど、ほとんどここで買っていたはずです。いつも「出版人に聞く」シリーズを買っていたので、出版関係者と思われていた節もありましたが、業界とは縁のない単なる本好きなんです。いつも平日の日中に現れて、店内を隅から隅まで2周して本を選んで行くので、不思議な客だと思われていたのかもしれません。
店長さんとは、本を買う時に時々お話もさせていただいたので、東京から引っ越す前に、最後にご挨拶もしてきました。その時に、お店を引退したらというようなお話もされていたので、この閉店のニュースに青天の霹靂というよりは、とうとうその日が来てしまったかという思いでいます。
幸福書房の棚を眺めている時間のなんと楽しかったこと!そして読みたい本を買った時の幸福感は最高でした。今までたくさんの幸せをありがとうございました。思い返すとちょっと泣きそうです。私にとって本当に思い出一杯の本屋さんです。
お店の最後に駆けつけられないのが残念ですが、チラリと聞かせていただいたこれからの計画、実現するといいですね。遠くから応援しています!
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