『ふつうの人が小説家として生活していくには』津村記久子(夏葉社):W杯オランダ戦のあとで

| コメント(0)


このところ身の回りがやっと少し落ち着いたので、もう半年前に読了したまま感想を書いていなかったことが気になっていた津村記久子『ふつうの人が小説家として生活していくには』(夏葉社)をあらためて読み返しました。津村記久子さんはもちろん小説家。その作家さんに夏葉社代表島田潤一郎さんが行った4日間のロングインタビューを本にしたものです。

実は津村さんの小説を読んだ事がなく、最初の時も、そんな私でも良いのかと思いながら読んだのですが、決してガチの「小説論」ではないので、そんな心配は無用でありました。   

子ども時代から小説家になるまでの生い立ちから始まって、学校のこと、本・音楽・映画・サッカーの話、会社勤め時代のこと、ご自身の小説の話...。聞き手の島田さんが同世代ということで、カルチャーの話などは話しやすかったのではないかなぁ。

小説家の人には実際に会ったことはないので全然わからないけれど、読んでいて確かに本のタイトル通り津村さん「ふつうの人」という印象。そして意外とコツコツ型!キッチンタイマーで時間を測って小説を書いて休憩しての繰り返しを日々淡々と続けられているとのこと。しばらく会社にお勤めだったからということもあるのかなと思いました。仕事のペースって大事。

作家を職業として、普通の勤め人と同じスタンスで続けていらっしゃるような印象(元サラリーマンとしては)も受けました。作家とはいえ人生そんな派手なことばかりではないということ。好きなことをするために地道に稼ぐ...みたいなところもある。もちろん家族のためにも働く。世の中そういう働き方が大半で、合う合わないもあると思うけれど、それだって「生活」。好きなことを仕事にすることがテーマと思われがちだけど、あながちそうでもないのでは...若い人はどう受け止めるのかな。

私は今は定職がないし、バイトも減ったのでますます生活のペースが乱れ中なのだけれど、働き方について考えさせられる読書になりました。津村さんの『やりなおし世界文学』は積ん読の山に入っているので、まずはこれから読むつもりデス。

津村さんも島田さんもサッカー好きで、結構サッカーの話も出てきます。昨日のワールドカップ・オランダ戦、お2人とも観戦されてたのかなぁ...

コメントする

アーカイブ

子規の一句

花一つ一つ虻もつ葵かな

くものす洞広告

このブログ記事について

このページは、raizoが2026年6月15日に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「本日未明はアップルのWWDC2026の基調講演でした」です。

次のブログ記事は「セミの初鳴き2026:ニイニイゼミ」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。