それではさっそくインストールです。今までのシステムがかなり調子悪いようだったらハードディスクの初期化からやり直すところですが、さすがに3カ月前に入れ替えしたばかりでしたので、今回は上書きしてインストールすることにしました。
ただし、はじめてXをインストールする場合は更に注意が必要です。1年以上前に発売された機種ですと、ファームウェアのアップデートっていうのが必要な場合もありますので、付属の説明書等はきちんと読みましょう。
さて、それまでの私のG4のハードディスクの中身は、10Gを3つのパーティションに区切ってあり、それぞれ下記のようなものを入れています。
- 通常業務用システム&アプリケーションディスク。MacOS 9.1とアプリケーションソフトをインストールしています。
- 書類専用ディスク。
- X専用ディスク。assics ハス@
環境専用のMacOS 9.1とMacOS 10.0.4をインストール。X用のソフトウェアも直接こちらにインストールしています。
まず、Xセットに入っているMacOS 9.2のCD-ROMからMacを起動し、Xの中で使うクラシック環境用Mac OS 9.1を9.2.1へアップデートします。通常使っているシステムの方は、特に問題ないので9.1のままにしました。でもいろいろ使っているとXもかなり安定しているようですので、めんどくさかったらわざ2つのOS 9をインストールする必要もないと思います。
次にXのCD-ROMから起動しX(10.1)を上書きインストール(特にカスタマイズはしませんでした)します。所要時間40分程度でしたが、あいかわらすXインストール時は止まってしまったような時があり不安です。インストール終了後、無事一発でX(10.1)が起動しました。つい最近、セキュリティの問題を解決するためのアップデーターが出ましたが、こちらは「ソフトウェアアップデート」で実行。Internet Explorer5.1も同時にアップデートしました。
Xの中でClassic環境が起動しているところ。わざと起動の様子が見える表にしていますが、実際は上の部分のプログレスバーの部分しか表示されません。ちなみに起動は1分以下といったところ。X起動時にあらかじめ起動しておくことも可能。
Finderまわりの動作はだいぶ速くなりました。以前はメニューが表示されるのもかなり遅いし、ソフトの起動も遅いし、待つことに耐えるOSという印象でした。OS 9から10.1に移行するとちょっとモタモタした感じがするかもしれませんが、10.0.4から10.1にアップデートすると逆にずいぶん速くなったような気がします。Classic環境を起動するのは、もう1つOSが起動しているのと同じなので少し時間がかかりますが、Classicソフトそのものの動きはOS 9とほとんど同じ感覚です。PC Expoの時にAppleの人が、案外少し前のiMacでもイケるという話だったので、最近のiMacやiBookだったら問題なさそうです。
サーバー上のクラシックアプリの書類が開かないのは変わらずでした。Classic環境にATOK14を使っていると、Classicアプリが起動しなくなったりします。変換効率が格段に上がった「ことえり3」にしておく分には問題ありません。またX専用のATOKをXで使うのも問題無しです。
Dockから、フォルダの中のファイルを探しているところ。フォルダにPower Puf Girlsのキャラアイコンを貼り付けていて、吹き出しからしゃべっているように見えるので気に入っている。
Dockはこのバージョンから画面の左・下・右の好きな位置に配置できるようになり、書類がぐにゃっと吸収されるジニーエフェクト(これは実際に見ないと体験できない...)がうっとうしい場合には、スケールエフェクトという少し穏やかな方法に帰ることができるようになりました。Dockには、アプリケーション、フォルダ、書類など、いろいろ登録できます。やりかけの書類やあとでまた見たいWebサイトなどを開いた状態で一度Dockにしまっておき、また後で取り出したりしています。起動中のアプリケーションも全てDock上に表示され、ランチャーとしての役割も果たします。メールが来ると、メールアプリケーションがピョンピョン跳ねて知らせてくれます。
長いファイル名も折り返し表示。右側のDockの一番下がごみ箱。その上が、Dockに収納したハードディスクアイコン。
デスクトップには、通常はハードディスクの「でっかい」アイコンが表示されるのですが、あまりに無骨なので、私の場合はあえて表示されないように設定してあります。今までの用にエイリアスをデスクトップに置くこともできます。標準でついてくるスクリーンセーバーは、おおざっぱにわけで2種類あり、1つはシステムの中に入っているアイコンを集めて、それらのアイコンがあちこちに飛び回るアニメーションのものと、画像をスライドショーのように次々とエフェクトさせて表示させるものがあります。Cosmosという宇宙の画像をあつめたものは、OpenGLの性能を生かしたエフェクトが利いて、かなりCoolなものです。これも実際に見ないと雰囲気が伝えられない!(Windows XP Plus!の海底のスクリーンセーバーのように魚がリアルですごい...とかそういうこととは違います。)他にもいくつかサンプルがはいっていますし、自分の好きな画像を表示されることも可能です。
整理されて見やすくなったシステム環境設定。昔のコントロールパネルです。
OKIのポストスクリプトプリンタに関しては、今までのプリンタ記述ファイルが使えるようになったようです。レーザープリンタを使っている場合は、プリンタにあわせた用紙設定ができるようになるのかな。実はこれはまだ検証していません。プリンタドライバの「一般設定」を使っていると、余白の位置が今までと変わってしまい、たとえ使っているフォントが同じでもクラシック環境とX環境で印刷結果が違ってしまうのです。沖データからは10.1対応のドライバもリリースされました。TextEditでの下地の網掛け印刷は無くなりましたが、私が愛用しているJeditではあいかわらず網掛けされてしまいます。これはJedit側の問題なのでしょう。
結局プリンタ内蔵のポストスクリプトフォントが使えない(正確に言うと、ビットマップで印刷されるので文字が汚くなる)のは今までと同じですが、Winな人たちだって結局nMSゴシックを使うように、法外な価格のモリサワのプリンタ内蔵フォントを使うことは、もうあまりはやらないのかも。TrueTypeでも充分きれいですからねえ。もちろんMS明朝やMSゴシックもTrueTypeですからXからでもきれいに印刷できます。そんなわけで、最近作る書類はできるだけ平成明朝や平成角ゴシックで作っています。OS Xだけで完結するなら5種類の「ヒラギノフォント」も使えるので美しく印刷できます。
エプソンやキャノンのような、大きなメーカーの比較的新しいインクジェットプリンタはほとんど対応していますが、OSレベルでプリンタを共有することはまだできません。自宅で使っているエプソンのPM800も対応してないし...。
とりあえずはざっとこんなところです。たま〜にアプリケーションが固まってしまうこともあるにはありますが、該当のアプリケーションだけ強制終了させればよいので、システムとしてはかなり安定しています。10.1にしてからはシステムそのものがフリーズして本体をリセットするような事態には至っていません。プリントの問題がなければ、たぶんOS Xに完全乗り換えしてもいいくらいなので、自宅ではXにしてしまうかもしれません。ただ今自分が持っているプリンタ未対応なのがちょっと問題です。(スキャナは対応予定らしい...)そういうところはWindows XPに比べると厳しいですね。次の「物欲」コーナーで登場するCoolPix885はUSB接続での画像取込もできるのですが、Mac OS Xだったら専用ドライバのインストール無しでカメラの中のカードを直接認識させる(いわゆるマスストレージクラス対応ってやつですか...)ことが可能です。
でもでも実はWindows XPも初心者にとってはかなり使いやすいOSになっていると思います。あまりにおせっかいで、使い慣れた人には重いだけでうっとおしいのではないかと思いますが、Windowsに乗り換えを考えている人には、今がチャンスと言えるでしょう。ただし、マシンパワーとメモリはできるだけ強力にしましょう。
きっとこれを読んでいる人たちの中で、実際にMac OS Xを使う人よりはWindows XPを使う可能性のある人たちの方が多いような気もしますが、Mac OS Xはちょっとお勉強すれば標準でUnixとしても使えますので、マシンパワーがある程度あって興味のある方は是非おためし下さい。今までのOSとは違う世界がアナタを待っています!会長的にはお勧めです。