井上ユリ「姉・米原万里 思い出は食欲と共に」〜米原家の大食漢ぶりも読みどころ

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今年は、米原万里さんが亡くなられて10年なのだそうです。かくいう私も没後10年ということで、編集し直されたエッセイ集などが発刊されていて、買うかどうかちょっと迷っていたのですが、妹の井上ユリさんのこの本は、あわてて買って一気に読みました。

米原万里さんのことはもとより、米原家の話、米原万里が書いたエッセイの裏話など、井上ひさしさんの奥様(であることをすっかり忘れていました)でもあるユリさんが書いているのですが、読んでいて思わずクスっとさせられる語り口は米原万里にそっくりではないかと思いながら読みました。

料理家であるユリさんならではの、食べ物の話は特に面白く、米原さん自身というよりは、米原家の食欲の話が読みどころです。そしてあの派手な衣装と厚化粧の話!これは妹さんでないとズバリと指摘できません。

…というように、妹からみた姉の話ということで、身内の裏話的な話でもありますが、語られる姉と妹の性格の違いは、なんとなく我が身(長女)にも思い当たることもあり、姉に比べて妹はやっぱり気楽なのではないかと、姉目線で思ったり。

私が「たくさん本を読みたい」と思うようになったのは、ひとえに米原さんからの影響です。また米原さんに会いたくなって来ましたので、新刊もちょっと読んでみようかなと思います。

これまでの米原歴
米原万里「打ちのめされるようなすごい本」 - now and then
ユリイカ2009年1月号 特集「米原万里」 - now and then
鎌倉文学館「米原万里展」 - now and then

やっぱりこれは読もう…

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このページは、raizoが2016年6月24日に書いたブログ記事です。

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