私たちは日本から報道で見ているだけではありますが、黒人初の大統領が誕生したという事実は、歴史的にも大きな事件ではないかと思っております。
アメリカで公民権運動が始まったのは、いまからたった50年前でしかありません。ブラック・ミュージックが好きだったということもあり、公民権運動をはじめとする人種差別問題も興味を持っていました。
きっかけはスティービー・ワンダーの「Happy Birtyday」という曲です。この曲はマーティン・ルーサー・キング牧師の誕生日を祝う曲。キング牧師自身のことよりも、この曲を先に知り、それから興味をもって本なども読んだりしていました。
スパイク・リーの「マルコムX」の映画を見た頃は、今度はマルコムXについても本を読みましたねぇ。演説のCD入りの本も買いました。
TVでジェシー・ジャクソン氏が涙を流してオバマ氏の勝利宣言を聞いている姿が何度も映りましたが、それだけ今まで長い間活動してきた人にとっては、信じられないような「Change」が起きたのだと思います。そうはいっても、現状で黒人の上院議員はオバマ氏1人だけだったのですね。それも少し驚きました。それだけ彼がずば抜けたモノを持っていたと言うことなのでしょう。
しかし人種云々以前に、やはり今のアメリカがあまりに硬直化してしまっていたのでしょうか...。マケイン氏ではちょっと歳を取りすぎていた感もありましたし、あの若々しさもポイントだったかも。
このところの経済の悪化は、大統領が替わったぐらいで回復するようなものではないと思いますが、ブッシュのアメリカとは違うアメリカのChangeの始まりが、日本に住む私たちにも十分伝わってきた大統領戦でした。
今月の岩波書店の岩波文庫の新刊(11月14日発売)に「アメリカの黒人演説集」という本がありました。新刊案内によりますと、
自由と平等はアメリカの夢と嘘でもあることを明かす黒人の歴史.奴隷にとって7月4日とは何か問いつめたダグラス.南北戦争後も偏見と闘った男たち女たち.視野をアフリカへ世界へと拓いたガーヴィー.公民権運動,キング,マルコムXの闘争,ハーストンやモリスンの溢れる物語をへて,今オバマの時代まで21人の声を聴く....という内容だそうなので、是非読んでみようかと思っています。
Hotter Than July Stevie Wonder Uptown/Universal 2000-05-02 by G-Tools |
マルコムX デンゼル・ワシントン, アンジェラ・バセット, スパイク・リー パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン 2006-11-02 by G-Tools |
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