年末ということで部屋の片づけをし、普通の古本屋さんには売りにくい本や雑誌を処分するために、わが家から一番最寄りのブックオフ豪徳寺店に行きました。
この豪徳寺店で、去年あたりからずっと狙っていた本が、この吉倉眞「クモの生物学」(学会出版センター)なのです。
この本は定価がなんと19,000円。内容はかなり学術的なもので、ページをめくってもかなり難しそうなのですが、この先生は岩波新書のクモ本を書いた先生でもあります。
昨年この豪徳寺店でこの本を見つけたとき、ついていた値段は7,800円。研究書的な内容とはいえ、クモ本マニア(?)としては、かなり気になる本ではあるのですが、いかんせん値段が高い。いつか店内半額セールなどにならないかなぁ...と機会を淡々と狙っておりました。
こんな本を買う客は、このあたりにはいないだろう...と思いつつ、この店に行くたびに棚にあることと、値段をチェック。一時期は棚から消えたこともあり、売れてしまったのかと思っていましたが、単に棚を移動しただけだったのかすぐに復活。そんな調子で1年あまり経過しました。
そして...今日はなんと値付けが下がっており、 3,800円になっておりました。まあ更なる半額セールもないとも限りませんが、もう1年も狙っていたものだったので、今回思い切って購入しました。いつも105円本ばかり買っているので、ブックオフでこんな大金を払うのは初めてだったかも。
今年はこんな新刊クモ本も読みました。著者のモーリス・メーテルリンクは、青い鳥で有名な文学者。文学者の書くクモ本ということで、普通の科学本とは違った文系な味わいでありました。理系な内容を期待するとハズレです。ちなみにガラス蜘蛛とは、水中で生活するミズグモのこと。そんなマイナーなクモに注目して本にしてしまったメーテルリンクは、他にも蟻やハチの本も書いています。(ミズグモについてはこちら→RDB図鑑~希少な生きものたち~)ガラス蜘蛛 杉本 秀太郎 高尾 歩 工作舎 2008-07-12 by G-Tools |
おお!
日本蜘蛛学会の会員としては,こんなマニアックな本が取り上げられているのは,とてもうれしいことです.
少し情報は古いのですが,クモに関する出版当時のあらゆる知見が網羅されており,大変価値のある本だと思います.
かくいう私も,この本は勤務先でしか見ることができないので,こんなに安いのなら個人的にも欲しいところですね...
>yevさん
みなさん、こんなお話はつまらないのでは...と思っていたのですが、日本蜘蛛学会の会員の方にコメントいただけるとは光栄です。ありがとうございます。
単純にクモが大好きなだけなのですが、古書店で少しずつクモ関連本を集めています。本当は中身もちゃんと読まないといけないのですが、ページをめくって眺めてばかりが多いかもしれません。