この本でも触れられていた、ミツバチの大量死の原因の1つと考えられているのが、このネオニコチノイド系の農薬です。これを読んだときは、日本での使いっぷりについては全然知りませんでした。
実際日本では、稲やあらゆる農作物用としての農業用、一般家庭のガーデニング用、シロアリ駆除、ペットのシラミ・ノミ取り、ゴキブリ駆除、スプレー殺虫剤、新築住宅の化学建材など広範囲に使用されているのだそうです。使用量も年々増加しています。
昆虫に選択的に毒性を発揮する農薬だそうですが、たとえば広く行われている稲のカメムシ駆除のための散布によって、近くにいる他の昆虫も死んでしまうのは当然のこと。これまでの農薬と違い、長期に渡って残留するために、影響も長く続くというわけです。しかも…水で洗ったぐらいじゃなかなか落ちないらしい。これがこれまでの農薬と違ってやっかいなところですね。
本当に「昆虫だけ」に毒性があるのかどうかもはっきりせず、フランスでは使用禁止になりましたが、日本では逆に安全性の高い農薬として、現在もなお大量に使われています。
日本では有機リン系の農薬も相変わらず大量に使用されていることも驚きでした。有機リン系の
農薬も私は怖いです。鍵のかかる棚に保管しなくてはいけないほど危険なのですから。
そしてこの本のサブタイトル「もうひとつの安全神話」とある通り、原発政策同様に、農水省・研究機関・農薬会社ががっちりタッグを組んでいるので、この農薬の危険性を知る機会はなかなかありません。放射能はきちんと管理すれば良いのだけれど、農薬はオープン空間に散布するものであって、必ずしもきれいに消えてなくなるものでもありませんからね。
この手の本は、ナチュラリスト向けで多少内容が過敏で一方的ではありますが、必ずしも人間にとって安全ではないことは確かだと思います。
最近は昆虫を嫌がる人が増え、何でも殺虫剤で殺すのが当たり前になってきました。でも農薬散布で昆虫が減ってしまうと、いつか巡り巡って人間にもツケが回ってくると思うのです。ミツバチだけのことで考えても、ミツバチのような花粉を運ぶ昆虫が減ると、農作物の収量にも大きく影響することになります。ムシが大量に死ぬぐらいの毒が、人間にとって全く無害な訳ないですよ。
やはり日本でも安心安全のために何らかの方策はとってもらいたいところですね。
大変参考になりました、ありがとうございます。
わずかな畑で主に自宅用に野菜を栽培しております。
調べてみると先日勧められて購入したのがネオニコチノイド系の農薬らしいで
まだ効果も分かってない程度の使用量です。
もともと農薬はあまり使いたくないのですが
専業でやってる訳でないので虫にやられて全滅ってのも有りますが
出来るだけ使わない方向でいきたいと思います。
(昨年白菜が全滅、今年も半分やられました)
自宅分を作ってる程度ならまだしも
テレビなんかに出てくる専業の農場の映像を見ると
全然虫が付いてなくて怖いです。
使用量の多いのはそう云ったところでしょうね。
うちなんかほんの数メートルのブロッコリーで一回に100匹くらいのアオムシが採れます。
それでまた今週末も畑の予定です。
普通に暮らしていると「ネオニコチノイド」など全く耳にすることは無かったのですが、気付かずにいただけで、まわりに日常的に存在するものなのだとあらためて実感しました。
やはり自分や家族の食べるものには使いたくないですね。