今年の神田古本祭りの時に入手したアララギ復刻版。購入した八木書店の店員さんに、復刻版だったら安く手に入るはずと聞き、ネットで探してみました。
するとなんと、日本の古本屋でセットで売られているのを運良く発見。教育出版センターから出された復刻版の第1巻〜第14巻のセットで、曽祖父の禿山さんの歌が掲載されている期間がちょうどはまっているではないですか!
曽祖父(くみこさんの祖父)の禿山さんは「湯本政治」(これは本名)「湯本禿山(とくざん)」という名前(由来は火傷のためにハゲていたから…というのが親族間での一説)で、アララギの第1巻1号から第11巻8号までの期間に、同人として短歌を投稿していました。これは以前に入手した「アララギ総目次」でチェック済み。
全巻セットで25,000円で、こんなに高い古書は買ったことがなかったので悩みましたが、都合よくまとめて入手できる機会もめったにないだろうと思い、図書館に交通費をかけて何度も通う(実際やろうと思っていたので)ことを考えればそれほど高い買い物でもないぞと思い切って注文。ただ、今の狭いわが家に送られてきても置き場に困るため、実家に直送してもらうことにしました。
先日の帰省の際に初めてその実物をオープン。段ボール2箱にわけて送られてきた荷を開いてみたら、思いのほか立派な函に入っていて驚きました。これは外箱のまま今回のセットを並べてみたところ。
外箱をはずずとこんな布貼りの函に入っていて…
その中にアララギ誌が何冊かまとめて収められていました。内も外もヒジョーにきれいな状態で、これなら値段相応で納得です。(私の好きな中村不折画のステキな表紙!)
さっそく第1巻第1号を開いてみると…
3番目に「湯本政治」の短歌が掲載されていました。くみこさんと一緒に読んでみますと、いきなり古いかなづかいのため、情けないかな読めません。
その後に八ケ岳の歌が続いていましたので、察するところ…
「おん嶽に行く人なれや塩尻の青野が原を白衣あまた見ゆ」
…でしょうか。長野県人ですから地元の歌ですね。他の歌も拾い読みしてみると、ちょっと古風な言い回しの歌が多いようです。
その次の第2号には禿山さんの歌は出てこないのですが、そのかわりに長塚節が金華山(現在は石巻市)ら塩釜までの紀行文が掲載されていてびっくりしました。鮎川から塩釜への船の中から、石巻の日和山を望むシーンもありました。他にもいろいろ発見がありそうで楽しみです。
ボリュームとしてはかなりありますので、今回は1ボックスは持ち帰ってきましたが、これから帰省のたびに少しずつ読んでいこうと思っています。そしてがんばって歌を拾ってアララギ禿山歌集作るぞ!
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