第三巻第三号
選歌 左千夫選
雑詠 ○ 湯本政治
清き湯のそこの仰伏す吾がむくろまだたのみありとわれは思へり
打ちわたすみちのゆくては天きらいたそがれさまに雪ふるさんか
新としをほがひの醉いにかへるさの眼におも白し雪ちらゝ振る
風をいたみ羽さかれ冬されの田の面をあさる庭つとりかも
麻葉會
三月十二日夜より浅間温泉小柳に會するもの禿山、一二、信成、科野舎、柿の村人、勘、題は醉、火、女、来など犬飼の里人は翌日来る、
湯禿山
一時のその酒狂に若かりし昔にかへり命をあらふ
踏みのむに霜柱くゆ山の狭獨行くわが骨に寒しも
☆☆☆
※ほがひ→ほがい→祝い事
※獨行く→ひとり行く
さすがお酒好き、酔う歌多し。
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