アララギ第4巻第1号
雑詠
湯禿山
枯尾花風もさやらずおく霜のしろきがうへにけだものゝの跡
白菊の香にしむ心うつそみのちまたのどよみしばし和めり
朝戸出のはざま山路霜さむみ肌泌むるかぜにはなひるしばしば
蟹自物おのが甲らに似する穴のあなにみにくき言の搆へよ
時雨雲中空はしるたにたに(繰り返しの「く」)に漏れ來る眞日の力こもれり
くだちゆく河の夜音の遠音にも人のおよづれ聞かむと思へや
いかし山朝ごとみらく信濃らに生(あ)れたるをしも幸と思はずや
天雲のそぎへの極み大君のうら安の國とし新たなり
むしはめる齒にすむ柿のいたみにもゆく秋おぼえうたゝ寒しも
そよろ渡る風にはらはら(繰り返しの「く」)柿の葉のちる音にこもり冬の來らしも
課題 山
里靜 選
湯禿山
げんげん(繰り返しの「く」)の野辺にねころび遠向ふ嶽の乗鞍みれどあかぬかも
まなかひに しき立つ淺間嶺のもゆるを見つゝ若き日おもふ
そゝり立つ高嶺の雪に夕映えて國内くまなく黄昏にけり
☆☆☆
P18〜「禿山曰」で他者の評あり
P38−39 卓君追悼会の記事(堀内卓)
☆☆☆
日本サッカーも東北楽天も逆転負けか…。
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