アララギ第6巻第9号(十月号)
黄昏
湯本禿山
風光るわか葉の杜にわが立てれ萎えたる心はえあらなくに
はつなつの緑湛へて光る風はえなきわれもあむるなりけり
学校のゆくさかへるさ墓はらをそぞろ心にふみにけるかも
はかはらの土をふみつゝある時は唯なつかしく思ひしことあり
しづけさを思ふはか原かしこくも日はかゞやけり心落ち居ず
黄昏るゞ野邊の色にも和むらししづかに響く里の寺のかね
軒下ゆたゞにつゞける千町田のことよ秋のいねのほなみよ
黄昏をうどくともなきかの雲のしづかに人をわがまちかねつ
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ネタがみつからず、半年ぶりに禿山。
読めなかった漢字
湛(タン)=いっぱいに満ちる
(湛へて → たたへて…か?)
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