30年ほど前でしょうか、渋谷の西武百貨店の間の道を少し行ったところの小さなビルに、マンガ専門店がありました。お店の名前はまったく覚えていなかったのですが、こちらによると「まんが書店」だったようです。
かつて渋谷に実在した、「オタ向けなんだけどもオタな人を異常に… - 人力検索はてな
どうしてその店を知ったのかよく覚えていないのですが、当時読んでいたマニアックなマンガ雑誌に広告が出ていたのでしょう。リンク先にもありますが、たしかに店の雰囲気は暗くて怖くて、とても緊張を強いられたのは覚えています。
そこで当時、私としては大奮発して買った(覚えがある)のが、つげ義春の「猫町紀行」。10×8cmくらいの豆本であります。奥付には定価2,500円とありますが、もっと高かったような気がします。つげ義春のサイン入りで限定600部。ちょっと保存状態が悪いのですが、今では宝物です。
この本、ふと発行所をみると…「三輪舎」とあります。あれ?「本を贈る」の三輪舎さん?と思いましたが、どうやら同名の会社のようです。所在地は大田区の龍生書林内とありますが、この古書店もつい最近閉店してしまったようです。
龍生書林の閉店――我を忘れた四十五年
日本の古本屋 / (シリーズ古書の世界第1回) 変っていく古書店のかたち1
日本の古本屋 / 変っていく古書店のかたち2 (シリーズ古書の世界第2回)
ブックオフなどの新古書店の登場、ネット古書店の台頭で、古書への敷居が下がったというか、最近はどうもリサイクルショップ的なイメージになっていて、高価な古書を買う層の人たちがどんどん減っているのだろうなぁ。ネットだと結局価格競争になりやすいですし…。
渋谷の「まんが書店」の話から、古書店の話でオチとなりました…の巻。
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