毎度おなじみ、夏葉社さんの新刊「永井宏 散文集 サンライト」を読了しました。今回は、お手伝いしている「石巻 まちの本棚(以下、本棚)」で購入。地元で夏葉社さんの本が買えるなんて!
といっても、実は自分企画でありまして、夏葉社さん10周年のお祝いに、本棚でフェアをすることになったのです。
「サンライト」今回もシンプルな装幀ですが、カバーの用紙がちょっと変わっています。うまく表現できませんが、これは実物を手にとって感じてみてください。
で、永井宏さんです。毎度毎度ではありますが、大変失礼ながら、これまで永井宏さんのこと、全く知りませんでしたから、シンプルに「永井宏さんってどんな方だったのだろう」…を知るための一冊となりました。
永井さんが生前に出された何冊かの本から、いろんなタイプの文章を集めてできているので散文集。今となっては時代が少し古びた感じはします。でも総じて永井さん自身が好きなこと、やりたいなぁ…と思っていることが素直に書かれていて、そのうちのいくつかは実際に実践していて、いろんなことが始まって、そんなできごとがなんとも楽しそう。自分が気持ちよく暮らしていくには、やはり小さなことでも楽しむ気持ちが必要ですね。これは石巻に帰ってきて、よりそう思うようになりました。自分で「暮らしているなぁ」と感じることが多いのです。
「暮らし」という言葉は、今はちょっと良さげに当たり前に使われているのだけれど、まだそういった概念がなかった頃に、永井さん自らの暮らし方と色々な表現で、しかもそれを自然体で伝えていた方だったのかなぁ。
あとがきは「BOOK OF LOVE」という本のあとがきが使われているのですが、本好きとしてえらく共感しました。「持っているだけで、どこか嬉しくなったり、楽しくなったりする存在感」…これに尽きます。(「BOOK OF LOVE」…読みたい、けど絶版。)
おばさんの私にも感ずるところはあるけれど、これはやはりたくさんの若い人に読んでもらいたいです。
そして、石巻 まちの本棚では、今週末から夏葉社さんの本フェアと共に、小規模ですが永井宏さんの作品展を開催します。開催にあたり、夏葉社の島田さん、この本を編集された信陽堂編集室の丹治史彦さん、直接は存じ上げませんが、永井宏さんの関係者の皆様、大変お世話になりました。
お近くの方もそうでない方も、土日月のみの開館ですが、10月末までですのでぜひお越しくださいませ。
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