今回はタイトルにもあるマルコという少年が事件の鍵ではあるのですが、少年がとにかく最後まで逃げ回るのです。読者は、一刻も早く特捜部Qたちの元に逃げて欲しいと思っているのですが、話はなかなかそううまくいきません。
そんな本筋と平行して、特捜部Qのメンバーであるなぞの中東人アサドの秘密もまた少しわかるのですが、そうはいってもまだまだ過去の秘密はわからないまま。主人公カールの同僚であり事故で寝たきりの同居人ハーディが、ほんの少し体を動かせるようになってきたりと、カールの周りのエピソードは、少しずつしか進みません。
ということはこのシリーズ、まだまだ先があるということです。読者としては楽しみが残っていいですけどね。
そして、この本の帯によると、デンマークで映画化された小説第1作「特捜部Q―檻の中の女―」が、日本でも公開されるようです。予告のトレイラーをみると、思ったより主人公のカール・マークがいい男ですね。アサドはもっとチビっこいイメージだったけどなぁ。これまた楽しみであります。
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