村境にドドンと立っています。村に悪霊が来ないように守っている神様です。
秋田県の観光案内での「人形道祖神」の紹介はこちら→秋田人形道祖神(民俗学)
そしてこの本の出版のきっかけとなったのがこちらのサイトのプロジェクトです→秋田人形道祖神(ANP:秋田人形道祖神プロジェクト)
このプロジェクトから、2冊の自費出版の本が生まれ、それがこの秋、なんとKADOKAWAで書籍化されたのです。それで「永久保存版」ということなのです。
まずこの本、いっさい写真が出てきません。人形道祖神も、出てくるみなさんも全部宮原葉月さんのイラスト。これがまた読んでいて不思議と想像力を掻き立てられます。そして、本物が見たくなる。
地元秋田の郷土史家でもある小松和彦さんが、イラストの宮原さんと共に、人形道祖神を求めて秋田各地を巡り、この神様を守り続けてきた人たちを取材します。
東北でも特に秋田は人口が減っている県でもあり、人形道祖神のあるたくさんの集落でも、どんどん過疎化が進んでいます。それでも、この神様を祀る伝統を守り続けている各地のみなさんの奮闘ぶりに、胸が熱くなる思いで読みました。そして人形もそれぞれ個性的で面白い!
小松さん曰く、人形道祖神は「秋田県が誇るプリミティヴアート(原始美術)です」とのことですが、これでさらに秋田の魅力をアップさせるという試みは成功していると思います。
しかもいまはコロナ禍。この人形道祖神は、疫病から村を守るという意味もあるのだとか。いまこの時期にこうして全国に発信されるのも、偶然では無いような気もしました。
これを読んだからには、やっぱりこれは秋田に本物を見に行くしかないですね。
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