映画「トウキョウソナタ」

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481243596Xトウキョウソナタ(竹書房文庫た1-1) (竹書房文庫 た 1-1)
田中 幸子
竹書房 2008-09-18

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恵比寿ガーデンシネマにて観賞。 今年のカンヌ映画祭「ある視点」部門で審査員賞を受賞した黒沢清監督作品であります。こちらの客層は最近めずらしく老若男女まんべんなく...という雰囲気でした。

映画「トウキョウソナタ」公式サイト
映画「トウキョウソナタ」公式ブログ

トウキョウにすむ1つの家族がどんどん壊れていくところから始まります。ありふれた家庭のように見えて、一貫してなぜか不思議な雰囲気。これが黒沢清監督が考える現代の日本の家族像なのでしょうか?

リストラされたことを家族に言えないのに、家庭ではものすごく権威的なお父さんという役の香川照之の演技は、怖さを感じるほどリアリティがある一方、小泉今日子のおかあさんは、演技だけでなない妙にフワフワした不思議な感じ。(ちなみに食卓にのぼるご飯やおやつのドーナツはとてもおいしそうでした。)大学生のお兄ちゃんがアメリカの軍隊に入ってしまうあたりは、やや荒唐無稽過ぎるのではと思いましたが、この妙な家族の中で孤軍奮闘している感もある弟君の演技が好印象でした。

ラスト近くの役所広司の強盗と小泉今日子のお母さんとの逃避行(?)のシーンでは、少し観念的なシーンを引っ張りすぎてちょっぴり退屈してしまい、ラストはなんだかわけのわからないことになってしまうのでは...と心配になりましたが、最後は普通にハッピーエンドだったのでほっとしました。

正直言いますと、家族の話としてうんぬん...というよりは、いろいろな意味で働くって大変だなぁ...ということを実感させられました。

香川照之が怖かった...という意味ではこの作品も印象的でした。
公式サイト → ゆ れ る
B000KIX658ゆれる
西川美和
バンダイビジュアル 2007-02-23

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このページは、raizoが2008年11月 5日に書いたブログ記事です。

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