岩波新書「吉田茂―尊皇の政治家」

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4004309719吉田茂―尊皇の政治家
原 彬久


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ちょうど今朝の朝日新聞の書評欄でも紹介されていましたが、これも今年の戦争シリーズの締めくくりとしてちょうど読み終わったところでした。今まで私の「吉田茂」の認識は、パイプをふかしているちょっと洒落た首相...ぐらいのイメージしかありませんでした。近代史...というよりは歴史に疎いヒトなんです。

今の小泉内閣に、吉田茂の孫である麻生太郎氏が外相として就任したこともあり、固いのですがちょっと興味があったので読んでみました。

読み始めた時は、あまり戦争のこととは結びついていなかったのですが、戦争中の外交官でもあり、戦後の占領下の日本の政治において、大きな役割を果たしていたのですね。恥ずかしながら知らないことばかりでした。天皇制の維持・憲法第9条・サンフランシスコ講和条約・日米安保条約(+集団的自衛権のこと)など、帯にもありましたが、まさに戦後日本の針路を決め、そして現在でもその影響が残っているともいえます。

それにしても2世3世議員の多いこと。河野一郎とか、鳩山一郎とか、なんだか聞いたような名字もでてきます。先代の相互関係と、子や孫世代の関係も微妙に違うので、そのあたりもちょっと面白いですね。

同じ著者が数年前に同じ岩波新書で出した「岸信介―権勢の政治家」(これも安部晋三氏のおじいちゃんですな。)もかつて読んだのですが、もうすっかり忘れていて、もう一度読むべく、本棚の奥深くから発掘してきたところです。

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このページは、raizoが2005年12月11日に書いたブログ記事です。

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