「洋酒天国」とその時代 小玉 武 筑摩書房 2007-05 by G-Tools |
(本日現在amazonとbk1では品切れ。楽天ブックスにはありました→『洋酒天国』とその時代)
現在のサントリーが昭和30年代に発行していた広報誌「洋酒天国」にまつわるノンフィクションで、当時編集部にも在籍していた方が執筆されています。話があちこち前後したりするので、少々読みにくい部分もあったけれど、「洋酒天国」の不思議な魅力は充分伝わってきました。芥川賞作家となる開高健や山口瞳が編集に携わり、多くの作家が原稿を寄せていたこともあって、当時の文壇史的な要素もあり、出てきた作家達の本も読みたくなってしまうというおまけ付き。巻末には洋酒天国全巻の索引もついております。
読み終わって、お酒はあまり飲めない私でも、なんだかじっくりとお酒を飲みに行きたくなりました。でも本当の「洋酒天国」の世界は、男世界かもしれない...とも思いました。
さしあたっては、古書店で先月仕入れた開高健と吉行淳之介の「街に顔が合った頃 浅草・銀座・新宿」を読み始めております。そういえば最近は東京本を読むことが多くなりました。
こちらは戦前の東京・70年代の東京という2つの時代を行ったり来たりしながらの文学散歩。江戸の坂道もいくつか登場し、歩いたことのある道が出てくると、ちょっぴりうれしくなったりしています。私のなかの東京―わが文学散策 野口 冨士男 岩波書店 2007-06 by G-Tools |
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