不忍ブックストリート第16回一箱古本市:ドキュメント「くものす洞」の1日。

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テッセン #instaweather #instaweatherpro #weather #wx #sky #outdoors #nature #world #love #beautiful #instagood #fun #cool #life #nice #bunkyo #japan #day #spring #jp朝起きると良い天気。一箱店主の一日のはじまりであります。前日に準備したキャリーの荷物と、段ボールに入らなかった追加本を持って出発しました。

(写真は谷根千路地のテッセンであります)

問題の前日届いた山善のキャリーは、うちの玄関先の道路までのデコボコが最難関でしたが、点字ブロックや電車とホームのすき間は問題なくクリア。大きなタイヤのおかげです。上り坂でなければ引いた感じもスムーズで、持ち手の若干のがたつきを除けば良好な使いごこちでした。買い替えて良かった。

地上までのエレベーター・エスカレーターが無い千駄木を避け、数年前にエレベーター完備の根津駅(湯島側)で下りて地上へ。大家さんの「千駄木の郷」まで、ゴロゴロとキャリーを引いて向かいました。すでに根津の町は、朝から「つつじまつり」目的と思われる皆さんで賑わっております。

20分程強歩いて現場に到着。「千駄木の郷」は文京区の特別養護老人ホーム。建物の南側の路地を使わせてもらうとのことでした。他の店主さんや、石巻でお会いした「まちの本棚」の皆さんなどにご挨拶し、ジャンケンで場所決めし、1番になってしまったので一番道路側のベンチのある「テーブル」で開店準備となりました。

お隣は「ペンギン書店歌舞音曲部」さん。なんと山善のキャリーがお揃い!お互いにほぼ同じ時期にamazonで通販したものと思われます。音楽や落語など、ジャンルは芸能という品揃え。私はおすすめいただいた落語のCDと、リロイ・ジョーンズの音楽本を購入させていただきました。

20140427104601私の箱はこんな感じです。箱は昨年の石巻とほぼ一緒なのですが、地べたに置くこと前提のため、縦に積み上がってしまいました。一番上の段はこのように載せるつもりではなかったので不格好です。今見返してもヒドイなぁ。とにかく座ったままでいるとお客様の顔が見えないので、積み上げすぎるのはあまりよろしく無かった。最初から欲張らずにブックコンテナ2段にしておくのががキレイだったかと反省しております。売れてきたら追加すればいいんですからね。


まだ10時過ぎの開店前に「なんで売らないんだ」とおいじちゃんを1人怒らせてしまいましたが、11時になり、石巻で知りあった駄々猫さんにいの一番にご購入いただいてスタート。

位置的にはかなり遠い位置にある会場でしたので、お客様が来るのか心配でしたが、さすが元祖の一箱、コンスタントに次々と人が訪れます。場所柄一元さんがほとんど通らないため、本好きの人がほとんどとみました。いや考えてみれば私自身も、客側の時は「1つでも多くの箱を回りたい!」と思いましたから当然ですね。東京はすごいなぁ…と田舎者同然に内心関心しきりです。

石巻の出店では、客として参加目的の人が東京に比べると少なく(そもそもぶらりと歩いている人も少ない)、自分として「ホーム」という意識があるので、本を手渡す時にゆっくりお話しできたのですが、今回は自分に心の余裕がなかったため、引き気味の接客で、あまりお声掛けできなかったのも反省点の1つです。

ちょっと高いかなぁ…と心配しながら値付けをしましたが、多くの本を多くの方々に買っていただいて本当に感謝感謝でございました。自分で読んで面白かった本を持っていったつもりですので、皆様お楽しみいただければ幸いであります。

一番人気だったのは、実は「木製の箱」でした。いいですね…と多くの方にほめていただきました。本の図柄の焼き印も好評。作ったんですか?とも何度も言われましたが、この製品はdiskunionさんがやっているBibliophilicでお買い求めいただけます。私が使っていたのは塗料の塗られた小さいほうですが、大きいサイズや最近追加発売された無垢タイプもあります。家ではもちろん本箱として活躍しておりますよ。

BOOK CONTAINER HALF | Bibliophilic

ラスト1時間に一部半額セールもいたしまして、結果として72冊持っていったうち、3冊売れ残りまして、差し引き69冊売れました。(金額は帰宅後あらためてしっかり計算したところ25,600円でした。)自分でも大変びっくりしております。帰りの荷物が軽いことが心底うれしい!

今回一番印象に残ったのは、堀越二郎の「零戦」の文庫を買ってくださったご婦人です。在庫本も残り少なくなり、ちょうと半額セールを始めた頃でした。「あら堀越二郎って本書いてたのね。最近すっかり有名になっちゃって」とおっしゃいます。

よくよく伺うと、堀越二郎さんのご親戚の方だとか。大家さんの「千駄木の郷」に面会にいらした帰り、なにをやっているのかしらと一番入り口に近いところにいた私の箱を見ていたら、「堀越二郎」の文字が最初に目に入って驚いたとのこと。もちろん堀越二郎さんご本人とも子供の頃に何度も話しをしたことがあって、いつも難しい飛行機の話ばかりで、わけがわからなかったそうです。

本をパラパラめくって「あらこれもちょっと少し難しそうね」とおっしゃりつつも「普段はこういう本は読まないのだけれど、話の種に買っていくわ」…とお買い上げになりました。特養の面会の後は少し気分が落ち込むので、これからつつじまつりにでも寄っていこうと思っていたところだそうで、これもご縁ですねと笑顔でお別れしました。いやいやこちらこそ思わぬ出会い、ありがとうございます。(古書ビビビさん!こうやってあの本は手渡しましたよ〜)

そして4時のタイムアップとなり、終始涼しすぎる風が吹いて寒いぐらいだった会場を片づけ、6時からの表彰式に参加すべく、会場近くで荷物を預かっていただき(これは大変助かりました)、往来堂でお買い物をしたりと谷根千散歩をしてブラブラしてから表彰式へ。

てくり賞の賞品 機屋さんの「盛岡ブレンド」戸野廣浩司記念劇場で行われた表彰式。「くものす洞」は「てくり賞」をいただきました!思わぬ受賞、しかも「てくり」さんからの受賞で大変感激いたしました。賞品は盛岡の機屋さんの「盛岡ブレンド」のコーヒー豆でした。本当にありがとうございます!おかげさまで売れ数でも第3位となりました。


お立ち寄りの皆様、スタッフの皆様、そしてご近所店主の皆様、大変お世話になりました。あらためて御礼申し上げます。

他に受賞された皆さんのお話を聞いていると、他の出店者の皆さんの箱も見たかったというのが正直な所。出店場所の位置の関係で、実質お隣以外の店主さん達とあまりお話できなかったことも残念でした。こうして他の方の箱を見て回れないのは、1人店主のつらい所であります。やはり客としての参加もしないと醍醐味が味わえませんね。

まだ2日目の5月3日がこれからですので、皆様も是非一箱巡りを味わって下さい!

コメント(2)

欲しかった一冊をお譲りいただき、ありがとうございました。
しのばずでお客の時は「なるべく多くの箱から買う」ことをマイルールにしているので我慢しましたが、くものす洞さんの箱には読みたくなる本がいーっぱいありました。
3冊残して旅立ったとは素晴らしいですが、「さもありなん」と思いました。

堀越氏のご親戚の方とのエピソード、一箱の醍醐味ですね。
しのばず一箱には全国からお客様がやってくるので、そういう出会いが多い傾向があると思います。
ただ、そう、忙しくてお一人お一人とゆっくり話せないとか、他の箱を見る暇がないのが残念なんですよねー。

いの一番のご訪問、本当にありがとうございました。
不忍は初めてということで、多少緊張気味でしたが、
まず1冊買っていただけてほっとしました。

目立たない場所にある会場でしたが、それでもたくさんの人がいらっしゃるのは
不忍ならではのことと感服しておりました。

「海の生き物をいかに地上で見せるか」というドキュメント、楽しんでください。

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このブログ記事について

このページは、raizoが2014年4月28日に書いたブログ記事です。

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