石巻一箱古本市2018:くものす洞の一日。

| コメント(0)

石巻一箱古本市 開店しました  一箱古本市  石巻数日前から天気予報にやきもきしていましたが、朝から起きると外は小雨。しかし出かける頃にはなんとか雨も上がってきました。昨年に引き続き、なんとか雨が避けてくれる奇跡をねがいたいと思いながら家を出ました。

今回の出店場所、カンケイマルラボさんでは2箱のみ。スタンプラリーのスタンプも無い場所なので、お隣の石巻学プロジェクトの大島さんと2人でのんびりした感じでスタート。時々雨が少しぱらつきましたが、直前にターフを張ってくれまして、安心感がグッと増しました。


一番最初に売れたのは、スタート前からお母さんと絵本をチラチラ物色していた小学生。タンタンの絵本を買ってくれました。今年は狙って絵本をたくさん持っていったので好スタートです。

石巻や仙台も含めた宮城の本は、毎年かならず売れるのですが、今回も個人的にイチオシの「宮城の釣場風景」が「石川啄木と仙台―石巻・荻浜」と共に売れました。いかにも古本を探しにに来たという感じのおじさま。こういう方、石巻の一箱でも必ずいらっしゃいます。

私の中の鉄板本、宮本常一本も、出したものは全て売れました。私自身も宮本さんの著書は好きなのですが、まだまだ人気は高いのですね。本の本もよく売れました。

アイヌ語地名の本は、登米からいらした方が、地元のことが載っていると興奮の面持ちで買っていかれました。喜んで下さる方に手渡しできて良かった…。ちなみにアイヌ語地名の南限は、石巻あたりなんだそうですよ。井内(イナイ)はアイヌ語の「ウインナイ」が語源、真野(マノ)もアイヌ語で人の住んでいる集落のことなのだそうです。

今回は、お隣の大島さんとのお話が面白く、捕鯨の話、若宮丸の話、これからの石巻の話など、いろいろとお話しを聞くことができました。石巻に水族館劇場を呼ぶお話も!そして高倉健主演第2作の東映映画「鯨と斗う男」の募金活動も展開中。地元ロケで撮影されたので、当時の石巻の様子がたくさん映っているので、地元での上映を目的にしているそうです。観たいですねぇ。

そして大島さんの箱の本は、個人的にはとても興味深く、どれも石巻ではなかなか買えない本ばかりが並んでいましたが、読みたいと思っていた、山川徹「カルピスを作った男 三島海雲」を買わせていただだきました。わーい。

他の場所は駆け足でひと回りしました。今年は出店場所が比較的コンパクトにまとまっていたので、ひと回りするのもだいぶ楽でした。他の箱でのお買い物は自重…と思いつつ、秋田から出店の灯書房さんで高浜虚子「子規について」を。石巻で子規本に出会えるとは思いませんでした。

午後からは、大家さんのカンケイマルラボさんでは急遽コーヒースタンドもオープン。他の出店場所と違って2箱しか出ておらず、助っ人さんも1人でちょいと寂しいポイントでしたが、後半はコーヒーの良い香りに包まれながらの店番となりました。

終盤には本との物々交換で思わぬアイテムをいただきまして、粋な計らいに感激しました。これも一箱の縁ですね。ありがとうございます!

人出はこの界隈にしては歩いている人が多かったのですが、もう少したくさんお客さんが来て欲しかったなぁ。朝からお天気が微妙でしたので、出足にも多少影響したかもしれません。

最終的に売上げは22点(うち絵はがき3枚なので本は19冊)17,000円でした。(売上げ申告の時、最後に値引きした分を差し引くのを忘れました。申し訳ありません!)昨年より点数は減りましたが、高い本が売れたので売上げは伸びました。売れ数が少なかったので売れ残りが多く、持ち帰るのが大変で、本が減ったような気が全然しませんでした。

私としてはいつになく絵本をたくさん出し、最初に売れたのも絵本でしたが、結果的には2冊しか売れませんでした。親子があまり立ち止まってくれず。私のディスプレイの問題ですねぇ。絵本は面だししないとダメか…。絵本専門士の某店主さんは、一般書を持ってきたけど売れなかったそうで、慣れないことはしないほうがいいんですねとお互いに苦笑です。

今回は前回に引き続きスタッフとしても参加していて助っ人兼任だったこともあり、お客様への声がけは、自分の本のアピールではなく、チラシやスタンプラリーの声がけ優先になってしまい、積極的に本をお薦めすることがあまりできませんでした。そしてイロイロ写真を撮ることをすっかり忘れており、お隣の大島さんと2ショットを撮らなかったことも、いまはげしく後悔しております。

でも、多少なりともいろんな方と本の話もできてて、7回目の石巻一箱古本市も楽しく過ごすことができました。最後までお天気も持ちましたしね。

スタッフとしては、今回は店主さんや手伝って下さる助っ人さん達に楽しんでもらおうという目標があったのですが、なんとかそれも達成できたのではないかと思います。ご来場の皆様、助っ人をして下さった皆様、そして参加して下さった他の店主の皆様、ありがとうございました!

コメントする

アーカイブ

子規の一句

花一つ一つ虻もつ葵かな

くものす洞広告

このブログ記事について

このページは、raizoが2018年7月29日に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「明日の一箱(石巻一箱古本市 2018)」です。

次のブログ記事は「くみこさん、iPhoneに挑戦。」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。