村井弦斎「食道楽」

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4003117514食道楽(上) (岩波文庫)
村井 弦斎
岩波書店 2005-07-15

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やっと上巻を読み終わりました。上下巻をあわせると1000ページ余り。ブログめぐりをしていて、どこかで話題になっていたのを読んでいたところ、書店でたまたま見かけて上巻だけ購入。後から下巻を買おうと思って探したのですが、小さな書店には岩波文庫はなかなか置いていないことに気づきました。岩波文庫、地味ですからねぇ。この本、最新の「ku:nel」10月号にも紹介されてました。明治時代の大ベストセラー復刊で話題になっているようです。

おおよそ百年前の文章につき、文体もはなはだ古風なり。読み始めたる当初は、読みにくきものかと心配せざりしも、読み進むうち杞憂となれり。これは食べ歩きの本にはあらず。食にまつわる様々な講釈や、実際の調理法などを満載せり。美食本にはあらす。時代ゆえ西洋風の料理を礼賛しせること多し。必ずしも現代の常識と一致せざるも、当時の日本国民に向けた食の教育を目指すものと覚えたり。(と、こんな具合な文体です。)

なんとこの本には「食育論」という章があります。今「食育」という言葉を耳にすることが増えましたが、ここが原点だったのですね。「おいしいものを食べることは大切なことだ」というのが基本になっています。いろいろなお料理の調理方法も満載で、この小説(?)が人気があったのは、この料理の部分が当時のご婦人達に支持されていたのでしょうね。

実はやっと後半を読み始めたところですが、食の話もさることながら、大原君とお登和さんの行く末が気になります。
食道楽 (下)
食道楽 (下)
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岩波書店 (2005/08)
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岩波書店 2004-06

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