今朝の日経新聞に「iPodから聞こえる経営」という記事が載っていました。冒頭に、夏に話題になった、ジョブズのスタンフォード大学でのスピーチが引用されていて、なかなか面白いコラムでした。
アップルは独創的デザイン力に加えて「平たい地球」(水平統合型)を100%活用しているとか。商品コンセプトやデザイン、昨日の主要機能をアップルが手がけ、部品を含めた製造はほとんど外部メーカーに依存し、国際的に空間や国境を越えてワールドワイドにモノ作りを行っているということをたとえているようです。一方日本の企業は、それと対極にある「地球は丸い」(垂直統合型)という方針で、戦略的な部品やデバイスは自社開発して供給する傾向だというお話でした。
確かにアップルは昔からいろんなところで製品を作ってますね。マウスがアイルランド製だったり、マレーシア製だったり。IBMにPowerBook製造を強力してもらったり、ソニー製のバッテリが火を噴いたり...。iPodの背中の鏡面仕上げだって、日本の職人ワザです!
自らは技術開発を行わず、新しいコンセプトの製品に合わせて、その時に一番良いモノを世界中から見つけるというのも「社風」というところでしょうか...。3.5インチのフロッピー、CD-ROMドライブ、USBや無線LAN、DVDドライブだって、自社開発でなかったからからこそ真っ先に搭載できたのかもしれないですね。最初のiPodだって、小型HDDを活用してこそできた製品です。
今日は折しも、サムソンとの合弁のフラッシュメモリーの工場建設計画が見送りになったニュースが流れていましたが、それも過度にハードウェア製造に資金をつぎこまない...という会社の方針が現れていたようで、個人的にはアップルの判断は妥当だったと思います。
サムスンとアップル、メモリー合弁破談に・韓国紙報道 ビジネス-最新ニュース:IT-PLUS
ジョブスのスピーチについては、話題になっていた時にとりあげませんでしたが、未見の方は是非!
Jobsのスピーチの様子(ストリーミング映像)
Steve Jobs challenges Class of '05 to 'stay hungry, stay foolish.'
スピーチの日本語訳
PLANet blog.: スティーブ・ジョブスのスピーチ
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