普段あまりドラマは見ない人なのですが、今シーズンは珍しく、キムタクの「華麗なる一族」と篠原涼子の「ハケンの品格」(篠原VS大泉さんみたさ)を見ております。
「華麗なる一族」はTBSのすごい宣伝につられて見始めたのですが、なぜか1人だけ時代考証から浮いている(どうしてもイマドキの人)ように見えるキムタクをよそに、個人的にはお父さん役の北大路欣也が気になってしょうがありません。
北大路欣也は、かつての時代劇の大スター、市川右太衛門の息子さんであります。「天下ご免の向こう傷!」が決まり文句の早乙女主水之介=旗本退屈男が有名です。実は昔のチャンバラ映画も一時期はまってよく見たのですが、戦前からのチャンバラスターの中では、1番が片岡知恵蔵、次が阪東妻三郎、3番手が右太衛門というところでした。なんと言ってもカラッとした明るさがポイントで「カッ、カッ、カッ」と快活に笑う演技は、なかなか最近の俳優にはマネができません。
北大路欣也は若い頃から二枚目俳優として出ていましたが、これが右太衛門さんの息子か、ずいぶんお父さんと違うなぁ...と思って見ていました。しかし、この「華麗なる一族」の中で、アップでカメラに向かってすごい形相になるところ、顔に力が入ってブルブルしている表情が、右太衛門さんにそっくりなのです。毎回1回以上このドアップシーンが必ず1回は出てくるので、毎回これを楽しみにしており、出てくるたびに「右太衛門だなぁ」と確認するのが恒例となっています。
あっ、そうか、そういう意味では「偉大なるお父さんを持った息子」という立場が、現実の北大路氏と重なるところもあるのかもしれませんね。
そして...実はこの2月25日は市川右太衛門さんの生誕100年なんだそうです。これを記念して、東京国立近代美術館のフィルムセンターでは、日本の剣戟スターに焦点を当てる新シリーズ“CHANBARA(チャンバラ)”を上映中。
東京国立近代美術館_フィルムセンター日本の時代劇が看板としてきた剣戟映画は、「チャンバラ」の愛称で老若男女を問わず数多くの映画ファンに親しまれてきました。その豊饒な伝統を顕彰すべく、この度フィルムセンターは、日本の剣戟スターに焦点を当てる新シリーズ“CHANBARA(チャンバラ)”を開始いたします。その第1回として、この2月25日に生誕100周年を迎える名優・市川右太衛門を特集します。
DVD化もされていない作品が多いので、なかなか見られない映画ばかり。1本ぐらい見たいところですが、上映時間が微妙なのでちょっと難しかなぁ。
追記縲怩アちらは過去に映画化された「華麗なる一族」ですが、お父さんが佐分利信、鉄平が仲代達矢、銀平が田宮二郎と東宝映画らしい豪華キャストであります。
華麗なる一族 山崎豊子 山田信夫 山本薩夫 東宝 2004-10-29 by G-Tools |
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