アントニー・ワイルド「コーヒーの真実」

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4826990413コーヒーの真実―世界中を虜にした嗜好品の歴史と現在
アントニー・ワイルド 三角 和代
白揚社 2007-04

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朝日新聞の酒井啓子さんの書評を読んで買ったものですが、読み終わるのに1ヶ月かかってしまいました。コーヒーの「暗黒の歴史」について書かれた本であります。少し大きめサイズの単行本なので、いつも寝る前に読んでいたのですが、数ページ読むとすぐに眠くなるのです。コーヒーの本なのですが、カフェイン効果というよりは催眠効果の方が高かったかも。

コーヒー文化の起源は結局よくわからないことが、この本前半を眠たくしていたように思うのですが、お茶文化との関係、奴隷制・植民地・プランテーションと深く関わる生産の歴史、中南米のコーヒー生産国とアメリカの影(ああ、「キューバ」に続いてここでもか...)、そしてベトナムのコーヒー(ここで再びアメリカの影響が...)について...など、興味深い部分もたくさんありました。そして...全体に文章(日本語=翻訳)が少々難解だったかもしれません。

東京のコーヒー1杯の価格はロンドンの2倍。この本の中で、ロンドンのカフェでは、消費者はコーヒー生産者が受け取る150倍の金額を払っていると書かれていますから、東京の場合は300倍払っているということになります。スタバのラテ1杯とすると1円ちょっとということですね。現在でもかなりの低賃金で働いている労働者によって収穫されているコーヒー。もともと紅茶派で、実はコーヒーはあまり飲まないのですが、読後は1杯のコーヒーに対する心構えが違ってきました。

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このページは、raizoが2007年7月 8日に書いたブログ記事です。

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