書籍「江戸・東京地形学散歩 災害史と防災の視点から」

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490269509X江戸・東京地形学散歩 災害史と防災の視点から 増補改訂版 (フィールド・スタディ文庫2)
松田 磐余
之潮 2009-03-20

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amazonのウィッシュリストにずっと入っていたのですが、震災を機に注文。石巻地区で、リアス海岸の港以外で津波が来た地域、浸水被害のある地域の過去の地形を調べて見ると、湿地帯であったりするケースがほとんど。地方都市ですから、急速に市街化されたという程ではないけれど、長い年月のあいだにジリジリと人口が増え、どんどん田んぼや畑が宅地化されてきていました。

では、東京の場合はどうなのでしょう…

結論から言いますと、まず関東平野の大半が、かつて(といっても10万年以上前の話ですが)は海だったということそのものにびっくりしました。それが陸地となり、山から川が流れ、土砂が沖積し、そして川の流れが土地を削り、火山灰が降って関東ローム層になって…

この本はこのような、関東の地形の歴史から始まります。この話はちょっと難しかったけれど、東京そして関東全域が「低地」であったことはよく分かりました。だからこそ今は広大な平野なのですが。

沢山の河川・そしてその河川や沿岸部の埋め立てに次ぐ埋め立て…。そして、石巻の地盤沈下よりも沈下している土地も広範囲。銀座や新橋あたりもかなり沈下していたのですね。こうなると、どう考えても東京は地盤が弱そうなところばかりではないですか!

この度の地震では、関東でも、沿岸部ばかりではなく、内陸の多くの地域で液状化現象がありましたが、もともと田んぼや沼だったりした住宅地ということもあるでしょうが、かつては沖積低地であったところにあてはまっているようです。

東京の高潮や水害の歴史、そして比較的最近の東京都の水害対策も知ることができ、大変勉強になりました。震災後の今だからこそ、身にしみます。東京湾の津波の可能性は低いとしても、水害には弱い都市であることには変わりないですし、今の東京で関東大震災級の地震が起こったら、とんでもないことになりそうですよ。くわばら、くわばら。

この本で何度か引用されている「東京の自然史」という本。実はずいぶん前に吉祥寺の古書センターで買ったのですが、積ん読の山に埋もれてどこにあるのかわからなくなってしまいました。これを機会に引っぱり出して読みたいんだけどなあ。うむむ。

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