前作は、ホームレス生活やアルコール依存の生活の中ではあったけれど、そういう状況を笑い飛ばしているような雰囲気もありましたが、今回の「アル中病棟」は、客観的な視線とはいいながらも、そこかしこに不安な気持ちがみえて、先生の本音がストレートに出ているように思いました。
笑えるエピソードはありますが、話を茶化すような部分は、実はあまりなかったように思います。一般人の知らない依存症病棟の日常に「へぇ」と思うと同時に、アルコール依存症と戦っている方の多さ、そして断酒できずに振り出しに戻ってしまう方々の多さに驚かされました。
一度依存症になってしまったら、更正後は生涯「断酒」。「断酒」を死ぬまで続けなくてはいけないというのは、好きな方には確かに辛いでしょうね。誘惑も多いだろうなぁ。そうならないように、アルコールとは適度に上手に付き合っていかないといけませんね。
本のラストでは、吾妻先生のこれからの人生へのもやもやとした心のうちが表現されていて、先生のご健康を祈らずにはいられませんでした。どうぞ穏やかにお暮らしください!
吾妻先生が入院したのはこちらではないかな。漫画の中で、よく野川を散歩していましたね。
(公財)井之頭病院 東京都三鷹市の心療内科、アルコール依存症、心の病気などの専門病院 精神一般・アルコール依存症専門で評判の病院
そうでした…「失踪日記」の時は、なかなか手に入らなくて入荷待ちだったでした。今回もamazonのランキングにも入っているし、売れているようですね。良かった。
吾妻ひでお「失踪日記」 - now and then
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