禿山さん(10):アララギ第3巻第4号

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第三巻第四号

 若みどり
          湯本政治

ついに我に逆はぬ妻をあやしくも時に物足らず思ふことあり

銀河に北する空の遠はろにのぞみ湛ふる星のかゞやけり

碧瑠璃と風のぬぐへる遠のはてにちりのくもりと鳥渡る見ゆ

春の夜の街につらなる燈火し月の光とおぼろに和めり

春なれや暮てかへるもしかすがに土の出代とむね長閑なり

柳けむるおぼろ月夜野河岸にして人のさゝめき似たる聲かも

打和み春を湛ふる若みどりから松の森は夕日浴みつゝ

 海   民部里静 選

          湯本禿山

風なぎて油湛ふる海のそこの深くも一人思ひ沈めり

濤いかるありそにきほふ木枯のやゝに和みてさよふけにけり


 雲   千樫 千

          湯本禿山

年ふりし鏡のくもりぬぐへども晴れざる思ひうたゝ迷へり

くろ雲はむら山しめて國はらをたゞ一息と寄せて來らしも

☆☆☆

毎号出ていた「お題」には、まめに投稿していたようだ。前号の編集後記で、先生(伊藤左千夫)自らが応募しているのだから、もっと積極的に投稿すべしと読者に呼びかけていたところ見ると、初期は投稿がなかなか集まらなかったのか?

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このページは、raizoが2014年3月27日に書いたブログ記事です。

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