コーンウェル「標的」:ひたすら義務感でここまで来てます。

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コーンウェルの検屍官シリーズの最新作。このところは発売日がいつも年末で、年末年始の読書の恒例となっております。

だがしかし…です。

いつもの書店でレジにこの文庫本の上下巻(他2冊でしたが)を出したところ、店長さんは開口一番「ふざけてますよねぇ」と一言。それは値段のことなのです。上下巻に分かれているのは仕方ないとして、税別で各1,250円という高価格。講談社学芸文庫並みですよ。しかも前作よりも総ページ数がぐっと減って、目分量ですと3分の2ぐらい。「版権でボラれてるんじゃないですか」なんて話を聞きながらお会計しました。

そんな惰性のシリーズ物ではありますが、本作は本来の「検屍官」らしい部分が久しぶりに戻ってきたように思います。検屍官シリーズはこうでなくちゃねぇ。死んだと思っていた登場人物が再び現れるというのは以前もありましたので、それほど驚きはしませんでしたが、上下巻読んでも最後は「つづく」的な終わり方になり、事件としても解決しないままで終わってしまったところに消化不良感が残りました。そのせいか、訳者の池田真紀子さんのあとがきもありません。これ、いつも楽しみにしていたんだけどなぁ。ますます消化不良です。

しかしあれですな、ここまでくるとストーリーは常連さんへのサービスですね。本当は価格でサービスして欲しいところですが。

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このページは、raizoが2016年1月 4日に書いたブログ記事です。

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