夏休みの宿題に!「増補改訂版 昆虫の図鑑 採集と標本の作り方」 - now and then
その南方新社さんのできるまで、誕生してからの10年の、そして地方で本を出すことについて語られた本であります。
一昨年、出張で初めて鹿児島を訪れた際、市内で本屋さんなどには全く行けなかったのだけれど、空港に入っている地元デパートの山形屋さんの店舗内の書籍コーナーに、南方新社さんの本がたくさん並んでいました。この時も鹿児島に初めて来た記念に1冊買いましたが、この時に改めて南方新社さんが気になりだしました。
そんなことで、この「地域と出版」という本を知って読んでみたいと思っていたのですが、東京の新刊書店には置いてあるはずもなく、amazonで買うほどでも無いか…とずっと「ほしい物リストに」入れっぱなしでした。
石巻に引っ越す数日前、ある送別会のお店が西荻窪で、時間まで西荻周辺の古本屋さん巡りをしていたのですが、音羽屋さんの均一棚にこの本が!実は他にも何冊か本を買ってしまっていて、荷物がヒジョーに重たかったのですが、迷わず買って帰りました。
南方新社は、もちろん地元鹿児島、奄美などの書籍が多いのは当然として、自然科学系の本が多いのは、社長の向原さんが農学部出身だからだそうです。なるほど納得がいきました。出版社の方ってほとんど文系というイメージですが、どうもこのラインナップや本の出来は、理系的センスがないとなかなか出来ないものだと思います。
地方出版社としてのスタートから10年までのお話でしたが、地方に根ざした出版社の話を知って、なんだかうらやましくなりました。宮城県は、他の東北の県に比べると地方出版社・出版物が少ない(減ってしまったからなのですが)ような気がしていましたので。
南方新社さん、この本が出版されてからさらに10年以上が経ちましたが、今は鹿児島の郊外に会社を移転、農業(農林水産物の生産と販売!)もされているそうです。しかも、次に出版される植物図鑑も、ブログを拝見する限りなんだかとても凄そう!
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