ひとり出版社の夏葉社さんで1年間、週1回アルバイト(この間は2人出版社!)をしていた秋峰善さんが、夏葉社での日々を本にしてくれました。
夏葉社さんでアルバイトをしている人がいるというのは、夏葉社の島田潤一郎さんのTwitter(当時)で知りましたが、秋くんってどんな人なのだろうと気になっておりました。そのご本人が、noteに綴っていた夏葉社日記を、このほど1冊の小振りな文庫サイズのハードカバーにまとめ、さらに秋さんが立ち上げた新しいひとり出版社「秋月圓」から出版されました!
私も含めて、島田さんファンは全国にたくさんいるはずですが、秋さんもそんなお一人。島田さんの文を読んだことをきっかけに、島田さんの著書や夏葉社の本を読み、夏葉社に「ハマり」ます。あー、これわかるわかる。
思うような出版社の仕事につけずにいた秋さん。島田さんに直接アタックし、島田さんも秋さんの思いに応えて、夏葉社に秋さんをアルバイトとして招き入れてくれます。
これまで、島田さん自身が、ご自分のこれまでのこと、仕事のこと、子育てのこと、たくさん文章を書いていますが、客観的に夏葉社と島田さんのことについてこれだけ書いてある本は初めて。これまでなかった上司(?)としての島田さんをかいま見ることができて、島田さんの後輩を育てる気持ちが伝わってきました。
でもやはりこれは秋さんの本です。
秋さんも好きな本としてあげている、島田さんの『あしたから出版社』は、未経験の編集・出版事業をどうしてどのように立ち上げたのかという、島田さんの最初のエッセイでした。島田さんとの日々を通して、秋さん自身が感じたことが素直に書いてあって、それは師匠の島田さんの本にも通じるものがありますね。
秋さんは「『あしたから出版社』にはぼくの思う島田潤一郎がいる…」と書いていました。『夏葉社日記』には、もちろん島田さんがいるけれど、秋さん自身もしっかりいます。実際に一緒に間近で島田さんの日々の仕事ぶりを体験した秋さんの目を通して、あらためて夏葉社島田さんがどんな人物なのかを別の角度から知ることができましたし、秋さんのことも応援したい気持ちになります。
『夏葉社日記』はそんな秋さんの新しい一歩そのものでありました。
コメントする