「ヒマラヤの青いケシ」

ヒマラヤの青いケシヒマラヤの青いケシ
大場 秀章


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これまたある意味非常にマニアックな本でございます。でもこの青いケシの写真があまりにきれいなので買ってしまいました。

内容は、ヒマラヤや中国奥地にひっそりと咲く珍しい「メコノプシス属」という植物の、発見の歴史と植物分類学的なお話です。本の後半は、メコノプシス属の分類図鑑風の解説となっています。

この本を手にして初めてこのメコノプシスを知ったのですが、1990年の大阪花博で日本でも有名になったそうです。園芸種もあり、日本でも涼しい地方でしたら栽培も可能とか。でもこの種の植物は自然の中にあってこそ...生息地であるヒマラヤや中国奥地には一生行くことはないと思うのですが、本物を現地で見てみたいなという気持にもなりました。

巻末の形態・生態についての解説が詳しいので、メコノプシス探索に現地に行くつもりの方(そうはたくさんいらっしゃらないでしょうが...)にはぴったりの1冊です。

「蘭に魅せられた男」を読んだときもそう思ったのですが、18世紀〜19世紀のヨーロッパ人の珍しい植物に対する情熱はすごいものがありますね。上流階級の趣味とはいえ、莫大な資金を投入するコレクター、コレクターに雇われたプラント・ハンターなど、私にとっては興味深いところです。

実は、ちょっと前に同じ大場先生(現在、東京大学総合研究博物館教授)のこの本も読んだところ。これもまさに「植物学」の楽しみ。アプローチがちょっと学問的です。
植物学のたのしみ植物学のたのしみ
大場 秀章


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こちらは、「ヒマラヤの青いケシ」にも登場するプラント・ハンターのウォードの本。今回青いケシの話に触発されて購入。これから読みます!
植物巡礼―プラント・ハンターの回想植物巡礼―プラント・ハンターの回想
フランク キングドン‐ウォード Frank Kingdon‐Ward 塚谷 裕一


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なんと楽天でも苗を扱っているお店がありましたが現在は売り切れ中。さすがなんでも売ってますね。
メコノプシス 4号ポット(ヒマラヤの青いケシ)Meconopsis betonicifolia メコノプシス(ヒマラヤの青いケシ)Meconopsis betonicifolia

中国発行緑絨蒿 4種原産地(?)でもある中国では切手も発行(欲しくなってきました...)

メコノプシスは青ばかりではなく黄色や赤など色のバリエーションがあります。

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コメント(2)

いつも面白く拝見いたしております。
当方の旧エントリーにぜひぜひトラックバックさせていただきたい記事があり、二回ほど試しましたができません。何かトラックバックをするには約束事が設定にされておられるのでしょうか。

Aki 様
ご連絡ありがとうございます。
トラックバックがMTの標準プラグインで、スパムの方に分類されてしまっておりました。大変申し訳ありません。通常のトラックバックとして変更しておきました。

そしてウォードの箱のご紹介ありがとうございます。19世紀のプラント・ハンターと園芸家の熱意が感じられる一方、今みると暖かみのある素敵なプランターに見えますね。

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