山本 勉「仏像のひみつ」は衝撃的でした

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4255003637仏像のひみつ
山本 勉
朝日出版社 2006-05-27

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前回に続き、また私にとっての衝撃本のご紹介。今、まさに仏像のひみつに圧倒されております。

昨年東京国立博物館で開催された「親と子のギャラリー 仏像のひみつ」という展覧会の内容をもとにした、仏像のひみつを解き明かしてくれる本です。小中学生を対象にしているのですが、仏像に疎い大人にもぴったりの入門書になっており、今までの仏像本にはないとっつきやすさです。

内容は「仏像たちにもソシキがある!」「仏像にもやわらかいのとカタイのがいる!」「仏像もやせたり太ったりする!」「仏像の中には何かがある!」という4つのひみつがテーマ。このタイトルを見ただけでも、ちょっと興味がでてきませんか?

そして個人的には、のっけからあの「摩耶夫人」の謎が解け、大きく衝撃を受けました。なんと摩耶夫人は菩薩様の生みの親、しかも摩耶夫人の像の右の袖からは、よく見ると菩薩さまの頭と片手が飛び出ている(しかもまるで敬礼しているようなポーズ)ではないですかっ!そう思ってみると、摩耶夫人がとってもキュートに見えてきます。

東京国立博物館で摩耶夫人を初めてみた時の過去記事
now and then: 東京国立博物館を満喫

国博の「摩耶夫人及び天人像」
東京国立博物館 館蔵品詳細

ほかにもびっくりするひみつがたくさんあるのですが、ここでそれをみんな書いてしまってはネタバレになってしまいますので、これだけにしておきます。

東京国立博物館に法隆寺宝物館ができてから、今までまったく興味のなかった仏像にちょっぴり興味が出てきたところでもありますし、この本をきっかけに、仏像鑑賞という楽しみが増えそうです。せっかく秋に国立博物館の年パスを買ったところですし、もっと「コクハク」に行かなくちゃ!

コメント(2)

この本!なぜか私の携帯の買いたい本リストに記憶されていました。
別に仏像マニアではないのですが、仏像の秘密を知りたいです。買ってみまーす。

>てらむら さま
私もどこかで評判の良い書評を見て、忘れないうちに即買ってみました。正直言って、今まではお寺や博物館の置物程度にしか見ていなかった不信心者ですが、チェックポイントがわかるので、仏像を見る目も変わりそうです。

マニアでない方にこそ是非!

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