週刊ポスト3月9日号の「復興の書店」特集と瓦礫の山。

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今日は、本好きの皆さんの間で話題の、週刊ポスト3月9日号「復興の書店」特集を、駅の売店で買って読みました。巻頭と巻末合わせてカラー16ページの大特集。本屋さん大好きの私も、たくさんの本屋さんの再開をうれしく思いながら読ませていただきました。どのお店もまさに「小商い」の世界。採算よりも、地元の皆さんの声や喜ぶ姿に支えられているんですね。「本は生活の必需品だった」というサブタイトルが心にしみます。

ただ1軒、原発事故の影響で再開できないでいる「ほんの森いいたて」は、すてきな取り組み(新雑誌「ケトル」僕らが本屋に行く理由 - now and then)だなと思っていたのに本当に残念です。再開したら行ってみたいなぁ。いや、ここにでてきた本屋さんにはみんな行ってみたいです。

「復興の書店のベストセラー」の企画も面白かったですね。大きな文字の国語辞典(利用者に高齢者層が多い事を物語っていますが…)や手紙の書き方、カレンダーや10年日記が売れたというお話や、「河北新報のいちばん長い日」よりも「6枚の壁新聞 石巻日日新聞・東日本大震災後7日間の記録」が入っていたり(これから震災関連TVドラマでも対決?!)。石巻のヤマト屋書店で、11,550円もする「石巻・東松島・女川今昔写真帖」が30冊以上も売れた…というのも、驚いた反面、実は私も欲しいかもと思ったり。

実はこの号のグラビアトップはこちらの写真でした。
620万トンの瓦礫抱える石巻市の集積所 瓦礫の山は高さ30m (NEWS ポストセブン) - Yahoo!ニュース

いや、ホントに凄いんですよ。この瓦礫の山々は。実際はさらに長く連なっているのです。私は1縲怩Qカ月毎に見る訳ですが、間をおいている分、前回より大きくなったなとその都度実感します。実家近くから見えるだけでも3つの山脈があります。実家付近から見て左側には川向こうの湊地区の山、正面に広がる雲雀野海岸の山、左側の離れた工業港の埠頭に見える山…。内陸部にもまだまだたくさん山があります。ただの山ではなく、すでに3縲怩S段になっていて、その1段1段がすごい高さなのです。そのてっぺんで、たくさんのクレーン車が瓦礫を踏み固めつつ、段を作ってさらに瓦礫を積み上げるという職人技的な作業を続けています。風の強い日も、山のてっぺんで作業をしていて、遠目にみても大丈夫なのかと心配になります。

瓦礫の量は日々増えています。今も多くの全半壊した建物が次々と建て壊されているからです。その作業も順番待ちですから、この状況はまだまだ続きます。瓦礫を地元自治体だけで処理するのは、少なくとも石巻は無理でしょう。そして瓦礫の山脈の近くで暮らしている人も沢山います。写真だけみると東京の「夢の島」のごみ捨て場とあまり変わらないけれど、そんな実情があるのだということを頭の片隅に置いて見ていただければと思います。(あぁ、思わずヒートアップ…失礼しました。)

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