NHK総合「変かんふうふ コンピューター史に残る伝説の夫婦の物語」:自分のパソコン史と重ねつつ。

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昨夜未明の津波注意報、防災無線の報にびっくりしました。私が住んでいるのはマンションですし、実家も山の上なのでひとまずは動かないことが肝要。開けて本日午後にやっと注意報が解除されました。たまたま大潮で、満潮の時間が13時半くらいだったから、そこまで様子をみていたのでしょう。

そんな津波騒ぎの直前にTVで観ていたのが、NHKの「ノーナレ 変かんふうふ▽コンピューター史に残る伝説の夫婦の物語」という番組。番組宣伝を観た時は、コンピュータープログラミングの夫婦の話という程度しかわからなかったのですが、ジャストシステムの元社長と元専務、浮川夫婦のお話しでした。なーるほど、変かんふうふ。

これが面白かった!


浮川夫婦の会社は「ジャストシステム」。会社の始まりは1979年で、いわゆる最初のパソコンが出回り始めた頃。英字しか出てこない輸入のパソコン(Appleとか)、日本製でもカタカナしか入力出来ないという時代。

当時、父が会社でNECのPC-8001(1979年5月9日発売)を購入し、自宅に持ち込んであれこれやっていたので、カセットにぴーひょろとデータを保存するPCの縄文時代の世界も目撃しております。そういう時代も知っている私ですから歳もとるわけです。

浮川夫妻は、キーボードのローマ字入力を使い、かな漢字変換というシステムを「発明」します。「開発」を超えてます。スペースバーを押すと日本語に変換されるというのを決めたのも浮川さんたち。いやすごいことですよ、ほんと。今でもそれをみんなが使っているわけですから。

番組の中で「天才的発想」「天才プログラマー」というフレーズがでてきました。私も浮川夫妻は知っていたけれど、ご主人の和宣さんが発想して、奥様の初子さんがプログラムして実現していた…ということはあまり知りませんでした。当時からマスコミで出てくるのは社長の和宣さんばかりでしたし。

やがてかな漢字変換は多くのシステムで使われ、次はワープロソフト「一太郎」が大ヒットになりますが、それもマイクロソフトのWordの標的となり、研究されてシェアを落としてしまいました。一太郎、良かったんですけどねぇ。当時のWordは本当に使いにくかった。職場でWordになってしまった時は本当にがっかりでした。ワープロぐらいみんなで国産使えよ!と思ってました。Macとも相性最悪でしたしね。

私もかな漢字変換としてのATOKにはずいぶんお世話になりました。職場のPCのWindowsの変換がイヤで、もちこみATOKをインストールしていた時期もありました。やがてそんなことできなくなりましたけど。

ワープロ戦争に敗れたあと、浮川夫妻が会社を引退した直後に発表され、夫婦が「あー、これはすごいな」と感じた商品がiPad。ジョブズがiPadプレゼンする様子も映りました。これも観たなぁ。12年前か。

予想通りのiPad。米国では3月から、世界では6月から? - now and then

ご夫婦曰く「知的な仕事をするもの」だと直感したというあたりが並ではないですね。アップルが当初iPadをビューワーとしか見ていなかったのが残念だったので、それではもったいないと発表したのが浮川夫妻が作った新しい会社、MetaMoJiの「7notes for iPad」という手書き入力アプリ。

iPad、これなら使える! 手書きアプリに専用ペンまで作ったMetaMoJiが目指すもの:iPadで手書きの可能性 - ITmedia エンタープライズ

最近、iPadってどうなのかな、中途半端な気もする…と思っていたところだったので、キーボード入力にこだわらなければ良いのだ…と気づかされました。新しいiPad Proも欲しくなるなぁ。

そして…ご夫妻はこれからも「コンピューター」とデジタル化で人類社会の進化に寄与したいという意欲満々でした。

うーん、非常に面白い番組でした。浮川夫妻、あらためてすごいです。

NHKプラスやオンデマンドでまだ観ることができますし、再放送の機会があればぜひ観て下さい!

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このページは、raizoが2022年1月16日に書いたブログ記事です。

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