島田潤一郎「あしたから出版社」〜ちくま文庫入り!

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夏葉社の島田さんの本が、8年ぶりで「ちくま文庫」になりました!
晶文社の単行本のミロコマチコさんの表紙とはまた全然ちがった雰囲気の、島田さんご本人がイラストで登場。いまどきのお若い方たちにもアピールできる素敵なビジュアルですね。

以前の単行本の内容に加え、「文芸部の同級生」と「四十五歳のぼく」の2編が書き下ろしで追加されています。島田さんが出版社を始めるまで、そして始めてから、そこに青春時代のエピソードが入り交じった内容です。


8年前に読んだときは、こんな感想を書いています。なんだかとても素直だなぁ…自分。
島田潤一郎「あしたから出版社」〜いつもステキな本をありがとう! - now and then

記憶力が悪いので、再読すると新たな気持ちで読めるという利点があるのですが、震災後の石巻で缶詰め洗いのボランティアをした話がここに書かれていたことまですっかり忘れていました。古書ビビビの馬場さんとのエピソードもあって懐かしいです。しかも増補部分にもう一度「石巻」が出てきてちょっとびっくりしましたが。

読み直してみて今回は、本屋さんのことや本の営業に回るあたりが前よりも心に残りました。今は本を売ることにも少し関わっているからだと思います。

私はいま、島田さんのような出版社や取次さんたちから本を受け取って、お客様に届けることをちょっぴりやっています。真剣に業としてやっている方々には申し訳ないくらいのお遊びレベルなのですが、それでも本を見つけて喜んでくださる方がいて、それがなんともうれしいので細々続いています。

島田さんの言う「お客さんはマスではなく、顔の見えるひとりひとりの人」という意味が、自分でやってみて実感できたように思います。そして私も「ちゃんとして」いないといけないなぁ。

この本の本編のあと、今回の書き下ろし「45歳のぼく」までの間については、『古くてあたらしい仕事』そして『父と子の絆』をぜひ読んでみてくださいね。

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このページは、raizoが2022年6月13日に書いたブログ記事です。

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